福岡の三流会社が業界トップになれた理由(3/5)
福岡の三流会社が業界トップになれた理由
キャニコム・包行均会長に聞く(1)
一流企業からの出向者で生産管理を整えた
――で、どうなりましたか?
「一応、取り次いではもらえたけど、丁寧に断られました。その繰り返し。
何回目だったかな、人事の係長が出てきて『当社と何か関係は?』と聞かれたので、『何の関係もありません。取引もありません』と。勢い込んで『当社の発展のために、人を出していただけないでしょうか』とも頼み込みました。『御社はすばらしい会社と聞いています。小学校5年生のときの社会科の教科書で、中小企業育成のためにある会社と習いました』とねじ込んで。
写真提供:キャニコム
相手は『そんなことはないでしょう』と、困っていましたけどね。『東京の教科書には載っていなかったでしょうが、九州ではそう載っていたのです』と言ったら、『おもしろい人ですね』と、初めて笑ってもらえました。
それで、うっすらと自信が湧いてきて、さらに交渉を続けていったら、8回目くらいの時でしたか、ようやく『人を出しましょう』と言ってもらえました」
人事担当者に「何が一番困っているのか」と聞かれた包行氏は「総務も開発も営業も」と8つも挙げ、「何もかも欲しいのじゃありませんか」と、あきれられたそう。しかし、さすがは天下の三菱重工。関連会社の三菱農機や造船所から、部課長クラスを1人あたり3年間、のべ30人も派遣してくれたそうだ。
結果、懸案のパーツリストも完成し、生産体制も整い、クレーム処理に奔走することもなくなった。
海外へ出るためのあっと驚く秘策とは?
――海外に出ないといけないと思われたのは、いつ頃からなのでしょうか?
「80年代くらいから、徐々にですね。本格的に出始めたのは、この5、6年ですけれど。一番最初に出たのはスイスです」
――なぜ、スイスに?
「当時、女性が一番行きたい国がスイスだったから。どんな国かな、と思って遊びに行っただけです。遊びながら仕事もする。「遊ばざる者、働くべからず」が持論やから」
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