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2017年1月31日 (火)

トランプ革命の檄文としての就任演説

★トランプ革命の檄文としての就任演説

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 まず書こうとすることの概要。トランプは米国と世界に巨大な転換を引き起こ

そうとしている。全体像が膨大で分析が間に合わないので、とりあえず今回はト

ランプの大統領就任演説を分析する。演説は、米国を支配してきたワシントンDC

のエリート層による支配構造をぶちこわせと米国民をけしかけている。トランプ

は米大統領という、支配層のトップに入り込んだのに、その地位を使って支配層

を壊そうとしている。これは革命、クーデターだ。支配層の一員であるマスコミ

は、就任演説を否定的にとらえ、趣旨をきちんと報じない。リベラル派は反トラ

ンプ運動を強めている。おそらくトランプ陣営は、意図的に対立構造の出現を

誘発している。概要ここまで。以下本文。

 

http://www.independent.co.uk/news/world/americas/donald-trump-inauguration-speech-transcript-text-full-read-a7538131.html

Donald Trump inauguration speech: Read the full transcript

 

 ドナルド・トランプが米大統領に就任した。彼は、米国と世界の政治・経済・

社会状況に、大きな転換をもたらしそうだ。昨春に彼が有力候補になって以来、

私は彼について何本も記事を書いてきた。最近の私は「トランプ情勢分析者」に

なっている。それほどに、彼は国際情勢の巨大な転換役となる感じがする。米大

統領という、人類の覇権体制の中枢を占めた彼が、どんな戦略に基づいて、何を

どこまでやれそうか、何を破壊して何を創設するのか、どこからどんな敵対・妨

害・支援を受けるのか、全体像が膨大だし、曖昧・未確定・未言及な部分が多い

ので、読み込みや分析が追いつかない。とりあえず今回は、トランプが1月20

日に発した大統領就任演説の分析をする。

 

http://tanakanews.com/161213taper.php

トランプの経済ナショナリズム

 

http://tanakanews.com/161111trump.htm

米国民を裏切るが世界を転換するトランプ

 

http://tanakanews.com/160402trump.htm

世界と日本を変えるトランプ

 

 就任演説を読んでまず驚くのは「ずっと前から、ワシントンDCの小集団・エ

スタブリッシュメントだけが儲け、あなたたち米国民は失業や貧困にあえいでい

る。だが今日からは違う。米政府はあなたたち米国民のものだ。(トランプが主

導する)この運動は、米国の国家を(エスタブ小集団の支配から解放し)、米国

民のための存在に変えるためにある」と明言し、米国民に対し、エスタブ小集団

を権力の座から追い出すトランプの運動に参加するよう呼びかけていることだ。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-20/following-words-had-never-appeared-inaugural-address-until-today

The Following Words Had Never Appeared In An Inaugural Address, Until Today

 

http://nationalinterest.org/feature/america-first-begins-19140

Donald J. Trump takes the helm. What happens now?

 

For too long a small group in our nation's capital has reaped the rewards

of government while the people have borne the cost. Washington

flourished but the people did not share in its wealth. Politicians prospered

but the jobs left and the factories closed. The establishment protected

itself but not the citizens of our country. That all changes starting

right here and right now because this moment is your moment.

It belongs to you. At the centre of this movement is a crucial conviction

 that a nation exists to serve its citizens.

 

http://www.washingtonpost.com/news/the-fix/wp/2017/01/20/donald-trumps-full-inauguration-speech-transcript-annotated/

Donald Trump’s full inauguration speech transcript, annotated

 

 米大統領は、米国を支配するワシントンDCのエスタブ小集団のトップに立つ

地位だ。トランプは、自分がその地位に就いたのに、就任式の演説で、自分がトッ

プに立つ支配体制をぶち壊したいので協力してくれと、国民に呼びかけている。

しかもトランプは、これと同趣旨の演説を、共和党の候補の一人だった昨年初め

から、何度も繰り返している。トランプは思いつきの出まかせばかり言う人だと

マスコミは報じてきたが、全くの間違いだ。トランプは一貫して同じことを言い

続けている。確信犯だ。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-20/trumps-declaration-war-12-things-he-must-do-america-be-great-again

Trump's Declaration Of War: 12 Things He Must Do For America To Be Great Again

 

http://tanakanews.com/160828trump.php

米大統領選挙の異様さ

 

 ふつうの人は、大統領になったら、エスタブ小集団に迎合してうまくやろうと

する。民主主義や人権といった建国以来の米国の理念を賛美し、世界の「悪」

(独裁国家や社会主義)に立ち向かう決意を表明するのが、従来ありがちな大統領

の就任演説だった。しかし、トランプは、そういうことを全く演説に盛り込まな

いどころか「中身のない話をする時は終わった。実行の時がきたのだ」

The time for empty talk is over, now arrives the hour of action.)と明言

している。

 

http://www.ft.com/content/73b8f37e-df3a-11e6-86ac-f253db7791c6

Donald Trump meant everything he said

 

 トランプは、大統領になって米国の政権(エスタブ小集団)を握ったとたん、

米国の政権を破壊し転覆する政治運動を、大統領として開始し、国民に参加を呼

びかけている。これは革命だ。就任演説は、トランプ革命への参加を国民に呼び

かける「檄文(召集命令)」となっている。演説は「私たち、あなた方(we, you)」

といった米国民全体をさす呼称が多用され、「私(I)」がほとんど出てこない。

トランプ自身が英雄になるつもりはないようだ。悪い権力構造を破壊して最後は

自分も消される運命を予期しているのか。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-20/trumps-inugural-address-full-transcript

"We Are Transferring Power Back To The People" - Trump's Full Inaugural Speech

 

http://www.paulcraigroberts.org/2017/01/20/trumps-declaration-war/

Trump’s Declaration of War - Paul Craig Roberts

 

 米支配層(エスタブ小集団)の一員であり、支配層による支配体制を「いいこ

と」として報じることが不文律的な義務となっているマスコミは、当然ながら、

トランプ革命の檄文という就任演説の主旨を報じず、トンデモ屋のトランプがま

たおかしな、危険なことを言っているという感じで報じている。米国民の中でも、

大統領選挙でクリントンに入れ、トランプを嫌い続けているリベラル派の人々は、

トンデモ演説とみなしているかもしれない。だがトランプ支持者は、よくぞ言った

と評価し、鼓舞されているだろう。米国は、トランプ支持者と、リベラル派

(と軍産マスコミなど支配層)とが対峙する傾向を増している。

 

http://www.express.co.uk/news/world/757073/BBC-newsnight-left-wing-bias-Barack-Obama-Donald-Trump-president

Viewers SAVAGE BBC Newsnight for Obama BIAS as Donald Trump described as 'JOKE'

 

http://tanakanews.com/161129trump.php

マスコミを無力化するトランプ

 

▼トランプの魅力は、決して屈服しない強固な喧嘩腰

 

 トランプは選挙戦中から、中露イランや欧州、日韓など、同盟国や非米反米諸

国との関係をいろいろ表明してきたが、それらは就任演説にあまり盛り込まれて

いない。政治面の個別具体策としては「古くからの同盟を強化しつつ、新しい同

盟を作る。過激なイスラムのテロリズムをこの世から根絶するために世界を団結

させる」という一文のみだ。

 

 このトランプの「テロ戦争」は、おそらく911以来の米国のテロ戦争と全く

似て非なるものだ。従来のテロ戦争は、米支配層の一部である軍産複合体が、ア

ルカイダやISといったテロリストを裏でこっそり支援しつつ表向きの戦いをや

る、軍産エスタブ支配の永続を狙った恒久戦争の戦略だった。トランプのテロ戦

争は対照的に、軍産が敵視するがゆえに軍産の傀儡でないロシアなどと協力し、

米政府内の軍産(国防総省やCIAなど)に裏のテロ支援をやめさせつつ、アル

カイダやISを本気で全滅する計画だろう。トランプ革命(エスタブ潰し)には、

テロリスト(テロの脅威)を使って軍産エスタブが米国を支配する911以来の

構造を壊すことが必要だ。

 

http://news.antiwar.com/2017/01/20/trump-inauguration-address-centers-on-fighting-islamic-terror/

Trump Inauguration Address Centers on Fighting Islamic Terror

 

http://tanakanews.com/110914WTC.htm

911十周年で再考するテロ戦争の意味

 

 トランプは就任演説で「これまでわれわれ(米国)は、自国の国境を守ること

を拒否する一方で、諸外国の国境を守ってやること(愚策)を続けてきた」

We've defended other nations' borders while refusing to defend our own.

とも言っている。「米政府は従来、米墨国境を抜け穴だらけに放置し、メキシコ

から違法移民が大量流入して米国民の雇用を奪うことを黙認する一方で、日韓や

イラクの駐留米軍やNATOなどによって、大して米国の国益にならないのに諸

外国の国境や領海を守ってやってきた。こんな悪い政策はもうやめる」という意

味だ。トランプは「貿易、税制、移民、外交に関するすべての決定は、米国の労

働者と家族の利益になるものにする」とも言っている。いずれも、選挙戦中から

彼が言ってきたことだ。

 

http://nationalinterest.org/feature/why-donald-trumps-inaugural-address-matters-19141

Why Donald Trump's Inaugural Address Matters

 

 貿易政策で度肝を抜かれる一文は「保護(主義、Protection)は、大きな繁栄

と(国家や経済の)強さにつながる」というくだりだ。世界的に「極悪」とされ

てきた保護主義をみごとに肯定している。「これまで何十年も、われわれ(米国)

は、自国の産業を犠牲にして外国の産業を儲けさせてきた。自国の軍隊をすたれ

るままにしつつ他国の軍隊に資金援助してきた。米国のインフラを整備をしない

一方で外国に何兆ドルも支援してきた(今後これらのことを全部やめる)」とも

言っている。

 

http://buchanan.org/blog/new-president-new-world-126437

New President, New World Patrick Buchanan

 

For many decades, we've enriched foreign industry at the expense of

American industry, subsidised the armies of other countries, while allowing

the sad depletion of our own military. And spent trillions and trillions

of dollars overseas while America's infrastructure has fallen into

disrepair and decay.

 

 これらもすべて選挙戦中からトランプが言っていたことだが、意味するところ

は「覇権の放棄」である。戦後の米国は、世界の単独覇権国として、基軸通貨と

基軸貯蓄ツールであるドルと米国債を世界に持ってもらうことで無限発行できる

利得の見返りとして、自国の製造業をないがしろにしつつ世界から商品を旺盛に

買い続け、世界の消費を底上げして世界経済の成長を維持する役目を担ってきた。

この経済覇権の構造が、同盟諸国の軍隊を支援する軍事覇権の構造と合わせ、

覇権国である米国が維持すべき義務だった。米国の覇権的な義務を放棄すること

で、米国の産業や雇用を一時的に再生しようとするのがトランプの経済戦略の

要諦だ。

 

http://tanakanews.com/161217trump.htm

トランプのポピュリズム経済戦略

 

 覇権の利得で儲けてきた米国の支配層は、当然ながらトランプを敵視している。

もしくは、トランプは支配層の一員になったのだから、儲かる覇権構造を意図し

て破壊・放棄したがるはずがないと考え、そのうちトランプは姿勢を転換する

はずだと考えている。投資家の多くは、金儲けの視点しかないので、トランプが

姿勢転換すると予測している。日本政府も、トランプの姿勢転換を予測して

TPPに固執している。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-23/jpm-it-remains-mystery-why-so-many-continue-anticipate-change-trumps-behavior

"It Remains A Mystery Why So Many Continue To Anticipate A Change In Trump's Behavior"

 

 だが実際には、トランプが姿勢を変えることはない。私が以前から何度も分析

してきたことだが、米国の支配層の中には、ずっと前(第二次大戦で英国が米国

に覇権を譲渡した直後)から、自国の覇権を意図的に放棄して多極型・分散型の

覇権構造に転換しようとこっそり努力し続けてきた勢力(隠れ多極主義者)がい

る。キッシンジャーやCFRつまりロックフェラーは、その一味だ。彼らは、多

極分散型に転換した方が、世界は政治的、経済的に安定する(大戦争やバブル膨

張・崩壊しにくい)と考えている。トランプは隠れ多極主義者だ。トランプは昔

からでなく、大統領に立候補するに際して隠れ他極主義者になった。おそらく、

隠れ多極主義者たちの方からトランプに立候補を持ちかけた。トランプが姿勢を

変えることはない。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-17/reagan-and-trump-american-nationalists

Reagan And Trump: American Nationalists - Patrick Buchanan

 

 多極主義者たちが感じたトランプの魅力は「決して屈服しない喧嘩腰」だろう。

オバマもCFRに評価されて大統領になったが、オバマは沈着冷静で喧嘩しない。

とりあえず軍産エスタブの覇権勢力の言いなりになり、その上で微妙な転換や

歪曲策をやる。たとえばオバマは、シリアに濡れ衣戦争を仕掛けて途中でやめて

意図的に混乱を招き、仕方がないといってロシアに軍事介入を頼み、シリアなど

中東の支配権をロシアに移譲していくという、回りくどいことをやった。オバマ

の下ごしらえのおかげで、今やロシアや中国は、米国が捨てる覇権の一部を拾っ

て自分のものにしてもいいと考えている(この数十年の世界において、覇権は奪

い合うものでなく押し付けあうものだ)。

 

http://tanakanews.com/130903syria.php

米英覇権を自滅させるシリア空爆騒動

 

http://tanakanews.com/f1129japan.htm

アメリカの戦略を誤解している日本人

 

 ビルクリントンは、覇権を軍事主導から経済主導に変えた。次のブッシュ政権

は911とともに覇権を軍事側に戻したが、イラクで過激に(故意に)大失敗し、

リーマン危機の対策(QE=ドルパワーの浪費)を含め、覇権を盛大に無駄遣い

した。オバマもシリアやリビアやQEで覇権の浪費を続け、いまや米国の覇権は

経済外交の両面で崩壊感が強い。ここで新大統領として、米中枢の覇権勢力(軍

産エスタブ)に喧嘩を売り、覇権戦略の一方的な放棄、もしくは覇権運営どころ

でない米国内の内戦・内乱状態を作る無茶苦茶野郎が出てくれば、米国が放棄し

た覇権を、中露などBRICSやドイツ(いずれきたる再生EU)、イラン、

トルコなど(日本=日豪亜も??)が分割するかたちで継承し、自然と多極化が進む。

 

http://tanakanews.com/141127hawk.htm

ますます好戦的になる米政界

 

http://tanakanews.com/160506submarine.php

潜水艦とともに消えた日豪亜同盟

 

 トランプは、こうした隠れ多極主義者のシナリオを引き受けることにして、大

統領選に出馬して勝った、というのが私の見立てだ。トランプは、米国を主権在

民に戻すと言っているが、それが最大の目標でない。最大の目標は、米国民を政

治運動に駆り立て、米単独覇権を運営する軍産エスタブ、政界やマスコミの支配

構造をぶち壊すことだ。近代資本主義の前提となる国民国家体制を作るためにフ

ランス革命があったように、きたるべき時代の世界の基盤となる多極分散型の覇

権体制を作るためにトランプ革命がある。

 

http://tanakanews.com/080814hegemon.htm

覇権の起源

 

 トランプが就任して米国の新たな混乱が始まったとたん、中国政府(人民日報

など)は「米国の事態は、欧米型の民主主義の限界を示している。中国の社会主

義の方が安定している」と豪語し、落ち目な米欧に代わって中国が世界に影響力

を行使するという言説を発し始めている。ドイツの左派のシュタインマイヤー外

相は「トランプの出現は、20世紀の古い世界秩序の終わりと、厄介な新たな事

態の始まりを示している」と指摘している。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-23/china-says-its-ready-assume-world-leadership

China Says It Is Ready To Assume "World Leadership", Slams Western Democracy As "Flawed"

 

http://www.presstv.ir/Detail/2017/01/23/507477/germany-us-steinmeier-trump

Trump’s presidency harbinger of troubled times ahead: German FM

 

▼CIAを脅して味方につけ、マスコミを潰しにかかる

 

 戦後、覇権を牛耳る軍産支配を壊そうとした大統領はみんなひどい目にあって

いる。若気のいたりで冷戦を終わらせようとしたケネディは暗殺された。中国和

解やドル潰しをやったニクソンは弾劾された(これらの教訓から、レーガンは目

くらまし的な裏表のある政策をとって成功した)。トランプも、殺されたり弾劾

されたりするかもしれない。しかし、軍産支配を壊そうとする黒幕のCFRなど

も、この間、知恵をつけてきている。黒幕に守られ、トランプは意外としぶとい

だろう。

 

http://tanakanews.com/160301trump.htm

ニクソン、レーガン、そしてトランプ

 

 トランプの目的は、米国の既存の支配層を潰して自分が独裁支配することでな

い。米国の支配層を潰し、その果実をBRICSなど他の諸大国が分散して受け

取る新たな世界体制を作ることだ。トランプは、勝たなくても目的を達せられる。

ただ喧嘩して壊すだけでいい。代わりの政体を作る必要がない。次の世界システ

ムは、米国の覇権のしかばねの上に自然に生えてくる。

 

http://www.counterpunch.org/2017/01/19/the-trump-speech-that-no-one-heard/

The Trump Speech That No One Heard

 

 大統領就任後、トランプの喧嘩の矛先はまずマスコミに向いている。就任式に

集まった人々の数をマスコミが過小に報じたかどうかをめぐり、さっそく大統領

府とマスコミが相互批判している。トランプ陣営は、マスコミと折り合っていく

常識的な道筋をとっていない。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-21/white-house-spokesman-slams-media-over-crowd-size-comparisons-bizarre-first-briefing

White House Spokesman Slams Media Over "Crowd Size Comparisons" In Bizarre First Briefing

 

 トランプは就任の翌日、CIA本部を訪れて職員を前に演説し、テレビ中継さ

れた。演説でトランプは、マスコミを「世界でもっともウソつきな人々」と非難

しつつ「私はマスコミと戦争している。マスコミは、私が諜報界と喧嘩している

かのように報じているが、そんなことはない。私は就任後、真っ先にここに来た。

私はみなさんを1000%支持する。マスコミは私を酷評するが、多くの人々が

私の就任演説を支持してくれている。みなさんも支持してくれるよね」と述べた。

 

http://www.mirror.co.uk/news/world-news/watch-donald-trump-give-first-9670723

Watch Donald Trump give first CIA speech and his 1,000% backing - full transcript

 

 私から見ると、この演説が意味するところは、トランプがCIAに向かって

「マスコミとの戦争で俺を支持しろ。これまでのように俺を不利にすることをマス

コミにリークするをやめて、逆にマスコミを不利にすることを俺に教えろ。トラ

ンプ革命に協力しろ。そうすればお前らを優遇してやる。従来のように、俺を潰

そうとするマスコミを支援し続けるなら、俺は逆にお前たちを潰すぞ」という二

者択一を、テレビの前で迫ったことだ。

 

http://tanakanews.com/170108hack.php

トランプと諜報機関の戦い

 

http://thehill.com/blogs/pundits-blog/defense/315605-why-trumps-cia-speech-was-simply-inappropriate

Why Trump's CIA speech was simply inappropriate

 

 トランプはこの演説でもう一つ「われわれはISISを倒すしかない。他に選

択肢はない」とCIAに通告している。CIAは軍産複合体の一部として、イラ

クやシリアなどでISISをこっそり支援してきた。それはトルコ政府も指摘す

る「事実」だ。トランプはCIAに行って「もうISISを支援するな。そうす

ればCIAを厚遇する。(逆に、こっそりISISを支援し続けるなら、お前た

ちもマスコミ同様、俺の敵だ)」と啖呵を切り、それをテレビで米国民にも知らせた。

 

http://www.lowyinstitute.org/the-interpreter/trumps-cia-speech-reveals-challenge-americas-deep-state

Trump's CIA speech reveals a challenge to America's 'deep state'

 

 これまでの、独自の諜報網がない米大統領なら、CIAは、大統領に知られな

いようにこっそりISISを支援し続けられたかもしれない。だがトランプには

プーチンのロシアがついている。露軍はシリアに駐留し、トルコやイランの当局

とも通じているので、CIAなど米国勢がISISをこっそり支援し続けていた

ら、すぐ察知してトランプに通報する。トランプが就任前からプーチンと仲良く

してきたのは、米露関係自体のためだけでなく、米国内の軍産エスタブ潰しのた

めともいえる。

 

http://www.presstv.ir/Detail/2017/01/22/507331/russia-us-sanction-us-medvedev

Lifting of anti-Moscow sanctions an illusion: Russian PM

 

 米諜報界では、オバマ政権で1月20日までCIA長官だったジョン・ブレナ

ンが、現役時代から、トランプへの激しい敵視を続けている。ブレナンのトラン

プ敵視は、オバマや米民主党、リベラル派、軍産エスタブのトランプ敵視とつな

がっている。CIAなど米諜報界は今後、親トランプ派と反トランプに分裂する

傾向を強めるだろう。国防総省とその傘下の業界も、軍事費の急増を約束してい

るトランプになびく勢力と、旧来のトランプ敵視を維持する勢力に分裂・内紛し

そうだ。軍産内部を分裂させるのがトランプ陣営の作戦と感じられる。この分裂

にオバマも一役買っている。

 

http://217.218.67.231/Detail/2017/01/20/506937/Neocon-axis-in-US-Senate-might-destroy-US-Ron-Paul

Plan of neocon axis in Senate to spend $5 trillion on military could destroy US: Ron Paul

 

http://tanakanews.com/160916trump.php

得体が知れないトランプ

 

▼軍産に取りつかれたマスコミやリベラルとトランプの長い対立になる

 

 トランプは、大統領就任後もツイッターの書き込みをさかんに続け、マスコミ

を迂回する情報発信をしている。FTなのに気骨ある分析を書き続けるテットは、

トランプのツイートをルーズベルトの炉辺談話になぞらえて評価している。トラ

ンプ政権は、大統領府(ホワイトハウス)の大統領執務室の近くにあった50人

収容の記者会見室を撤去し、代わりにとなりの建物に400人収容の記者会見場

を設ける計画を進めている。従来の、大手マスコミだけが大統領の近くにいられ

る記者クラブ的な癒着状況を廃止し、大手以外のオルトメディアなども入れる

大きな会見場を作る。

 

http://www.ft.com/content/8319c864-ddca-11e6-86ac-f253db7791c6

Twitter: Trump’s take on the ‘fireside chat’ Gillian Tett

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-15/trump-team-responds-may-move-white-house-briefings-accommodate-more-just-media-elite

Trump Team Responds: May Move White House Briefings To Accommodate More Than Just "Media Elite"

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-15/they-are-opposition-party-trump-may-evict-press-white-house

"They Are The Opposition Party" - Trump May Evict Press From The White House

 

 トランプは、マスコミの特権を剥奪する一方で、イラク大量破壊兵器に象徴さ

れる軍産プロパガンダを「事実」として報じてきたマスコミへの敵視を続けてい

る。米(欧)国民のマスコミへの信頼は低下し続けている。共和党系のFOXな

ど一部のマスコミは、トランプ擁護の姿勢に転じている。米国のメディア機能は

すっかりインターネットが中心になり、ネット上ではマスコミもオルトメディア

も個人ブログも大差ない。トランプの喧嘩腰は、軍産の一部であるマスコミを弱

め、軍産と関係ないオルトメディアを強める。

 

http://tanakanews.com/161201fakenews.htm

偽ニュース攻撃で自滅する米マスコミ

 

http://consortiumnews.com/2017/01/09/the-post-truth-mainstream-media/

The ‘Post-Truth’ Mainstream Media

 

 マスコミや軍産と並んでトランプを敵視するもうひとつの勢力は、民主党系の

市民運動などのリベラル派だ。この戦いは、大統領選挙のクリントン対トランプ

の構造の延長として存在し、トランプの大統領就任とともに、リベラル派の方か

ら仕掛けられている。負けたクリントン、大統領を終えたオバマ、世界的に民主

化を口実とした政権転覆を手がけてきたジョージソロスなどが、指導ないし黒幕

的な面々だ。ソロスはダボス会議での公式演説で、トランプを倒すと宣戦布告し

ている。

 

http://investmentwatchblog.com/george-soros-vows-to-take-down-president-trump/

George Soros Vows To ‘Take Down President Trump’

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-17/putin-warns-maidan-style-attempt-delegitimize-trump-calls-trump-dossier-creators-wor

Putin Warns Of "Maidan-Style" Attempt To Delegitimize Trump

 

 草の根の右からのポピュリズムを動員して軍産エスタブを潰しにかかるトラン

プに対抗し、軍産エスタブの側は左(リベラル)の市民運動を動員している。も

ともと軍産は冷戦時代から、強制民主化、人権侵害の独裁政権の軍事転覆など、

民主主義や人権擁護といったリベラルな理想主義を口実として戦争することを得

意としてきた。イラク戦争を起こした共和党のネオコンは、民主党のリベラルか

ら転じた勢力だ。リベラル派のお人好し(=人道重視)の理想主義が軍産に悪用

されてきたが、今回また何十万人ものリベラル派が、トランプとの戦いに、軍産

の傀儡にされていることも気づかずに結集し「トランプを強姦罪で弾劾しよう」

と叫んでいる。トランプに反対するワシントンでの女性らの「自発的」な50万人

集会を率いた人々のうち56人がソロスとつながりのある人だった。

 

http://www.zerohedge.com/news/2017-01-22/ex-wsj-reporter-finds-soros-has-ties-more-50-partners-women

Ex-WSJ Reporter Finds George Soros Has Ties To More Than 50 "Partners" Of The Women’s March

 

http://nationalinterest.org/feature/beware-the-rise-left-wing-authoritarianism-19145?page=show

Beware the Rise of Left-Wing Authoritarianism

 

 女性や有色人種、貧困層、都会の知識人を束ねているリベラルの運動を敵に回

すのは、トランプにとってマイナスとも考えられる。だがリベラルと仲良くする

と、軍産エスタブがリベラルのふりを展開してきた強制民主化・独裁転覆の戦争

や、人権を口実にした格安労働者の導入である違法移民放置策、覇権とカネ儲け

の策である地球温暖化対策などを否定しにくくなる。喧嘩好きのトランプは、リ

ベラル全体を敵に回す荒っぽい策をとることで、むしろリベラルが不用意に軍産

の傀儡になってしまっていることを浮き彫りにしている。

 

http://www.presstv.ir/Detail/2017/01/22/507312/US-Trump-protests-TV-Nielsen

Trump responds to protesters: Why didn’t you vote?

 

http://tanakanews.com/150216warming.htm

まだ続く地球温暖化の歪曲

 

 トランプと、リベラル派やマスコミ、諜報界、軍産エスタブとの戦いは、まだ

始まったばかりだ。今後、延々と続く。すでに述べたように、この長い戦いは、

トランプ陣営が好んで始めた計算づくのことだろう。対立が続くほど、トランプ

側の草の根からの支持者の動きも活発になる。これぞ米国の民主主義のダイナミ

ズムだ。誰もトランプ革命について語らず、自国のひどい官僚独裁政治にすらほ

とんど誰も気づいていない浅薄な日本から見ると、米国はラディカルで強烈です

ごいと改めて思う。

 

 

 

この記事はウェブサイトにも載せました。

http://tanakanews.com/170124trump.htm

以上は「田中宇氏」ブログより

トランプ革命はこれからです。結果を見てから評価しても遅くはありません。以上

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