米国の没落が急加速!「アメリカファースト」政策の大失敗(2/5)
米国の没落が急加速!「アメリカファースト」政策の大失敗
メルケルだけじゃない!
世界中から批判の声が殺到
さらにメルケルはこうも述べた。
<「われわれが他国を完全に頼りにできた時代は終わりつつある。私はそれをこの数日間で経験した」。 聴衆に向けてこう述べたメルケル氏は、ドイツも欧州も米英との友好関係維持に努める一方で、「自らの運命のため闘わなければならない」と主張。>(同上)
この発言を見るに、メルケルはトランプを見限っている。これは、「重大事件」といっていい。2016年、世界GDPの21.8%をEUが占めた。そしてドイツはEU最大の経済大国で、最も影響力のある国である。実際、「EUの実態は『ドイツ帝国』だ」と主張する人もいる(例、フランス人の人口学者エマニュエル・トッド)。そのドイツの首相が、「もう米国は頼りにならない」と宣言したのだ。
トランプは6月1日、「パリ協定からの離脱」を宣言した。彼は以下のように語った。
< 私が選挙で選ばれたのは、ピッツバーグの市民を代表するためです。パリではありません。パリ協定は、ワシントンがまたしても、アメリカに不利な協定に参加した最新の例にすぎません。受け入れがたい法的リスクを押しつけ、われわれを世界の他国に対して、決定的に不利な状態に追いこみます。
われわれは、他国の指導者や国に、これ以上笑われたくない。これでもう笑わないはずだ。もう笑わない。今こそパリ協定を離脱すべき時だ。そして、新しい合意を追求すべきだ。環境とわれわれの企業を守り、われわれの市民とこの国を守る、新しい合意を>
トランプは、「ピッツバーグの市民を守るために、パリ協定離脱を決めた」かのような演説をした。しかし、同市のペドゥート市長は、即座に「ピッツバーグは、世界とパリ協定を支持する!」と宣言した。「トランプと同類にされたくない」ということだろう。
今やトランプは、世界中から批判されている。フランスのマクロン新大統領はパリ協定を守ることで、「地球を再び偉大にする!」と宣言。これは、「米国を再び偉大にする」のトランプを皮肉ったのだ。
マクロンは、トランプのオウンゴールを利用した巧みなパフォーマンスで、大いに人気を高めた。そのマクロン、メルケル、イタリアのジェンティローニ首相は1日、「米国の決断を残念に思う」との共同声明を出した。そして3首脳は、トランプが求める「再交渉」には「応じない」としている。
ロシアのリャブコフ外務次官は、パリ協定が「米国を含まない一部の国だけ優先しているというのは間違い」だと指摘。インドのモディ首相は2日、「気候変動に関してインドは責任ある国家だ」と語り、パリ協定を順守する決意を示した。国連のドゥジャリク事務総長報道官は、離脱発表は「大きな失望」とする声明を発表している。
以上は「diamond online」より
« 加計学園の獣医学部新設“白紙撤回”の公算 | トップページ | 「がん」を考える6[最終回]~免疫力を上げる“食”(6/6) »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- あれも戦争、これも戦争。複雑化する世界大戦の中、「中国の台湾侵攻が6カ月以内に起きる」という情報筋の話(2025.04.20)
- 様々な問題の責任を支配者以外の全員のせいにするよう我々は騙されている(2025.04.01)
« 加計学園の獣医学部新設“白紙撤回”の公算 | トップページ | 「がん」を考える6[最終回]~免疫力を上げる“食”(6/6) »
コメント