バリバリのナショナリストだった
習近平はグローバリストに豹変した!

 このように「自国第一主義者」は、叩かれる運命にある。しかし、「方向転換」することも可能だ。

 たとえば、安倍総理は、もはや「日本を取り戻す」と大声で主張しない。「日本は、自由主義のチャンピオンありたい」などと、グローバリストを喜ばせる発言をしている。その一方で「憲法改正」にむけて、布石を打っている。これは、バランスをとっているのだ。

 もっとひどく「豹変」したのは、習近平だろう。彼は、トランプが「アメリカファースト」で孤立している様を見て、「逆の道を行く」ことにした。

 今年1月に開かれた「ダボス会議」は、「お通夜のようであった」という。ここに集まるのは、世界のエリートで、大抵はグローバリストである。なぜ彼らがナーバスになっていたかというと、世界最強国家・米国で、「ナショナリストの大統領」が誕生したからだ。

 習近平は1月17日、ダボス会議に乗り込み「グローバリズム絶対支持宣言」演説をし、グローバリストを味方につけた。さらに、1月18日、習はジュネーブの国連欧州本部で演説。なんと「核兵器のない世界実現」を呼びかけた。6月1日にトランプが「パリ協定離脱」を宣言すると、中国は、即座に「パリ協定を順守していく」と声明を出した。

 現状の世界を見るに、トランプは「アメリカファースト」によって孤立している。一方、習近平は、「地球ファースト」の「フリ」をして、名声を高めている。

「日本には尖閣だけでなく沖縄の領有権もない」と宣言している国が、影響力を増している。中国の脅威に怯える日本人には、受け入れたくない事態だろう。しかし、世界で起こっていることの事実は、日本に都合のいいことも、悪いことも、「あるがまま」に知っておく必要がある。

「世界で起こっていること」の「事実」を知らずに、適切な対応策を考えることはできないのだから。