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2018年1月 9日 (火)

イスラエルと米国は1991年の計画に執着、イランの体制を秘密工作で倒そうと目論んでいる疑い

 

      
        カテゴリ:カテゴリ未分類    
            
    マシュハドを含むイラン北東部のホラーサーンで12月28日、政府を批判する小規模なデモがあった。最高実力者のアリー・ハーメネイーを批判しているわけではない。アメリカ国務省はこのデモを利用し、イラン政府を批判している。





政府の中心人物、ハサン・ロウハーニー大統領は核開発の問題をP5+1(国連安全保障理事会の常任理事国5カ国とドイツ)の合意で解決、「経済制裁」の解除、好景気というシナリオを描いていたが、その通りに進まないことに対する不満があるようだ。その抗議活動へMEK(ムジャヒディン・ハルク)が潜り込み、暴力行為で社会不安を煽ろうとしているとも言われている。これはアメリカが得意とする手口だ。

このMEKはかつてマルクス主義を掲げていたが、1979年のイスラム革命の後に弱体化、21世紀に入るとイスラエルの強い指揮下に入ったとされ、2002年からイランの核開発に関する情報を流しているが、その信頼度には疑問が持たれている。2010年から11年にかけて、イスラエルの指示でイランの科学者などを暗殺したとも言われている。

12月始めにイスラエル政府は国家安全保障顧問を中心とする派遣団をアメリカへ送り込み、ホワイトハウスでアメリカ政府高官と会談​、ドナルド・トランプ政権の包括的な対イラン戦略を討議、またシリアにおけるイランの活動に対する反撃の見通しも検討したと伝えられている。この会議と28日のデモは関連していると推測する人もいる。

イランがイラクやシリアと同様、遅くとも1991年の段階でネオコンは殲滅の対象にしていた。これについては、ウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官が2007年に語っている。(​3月​、​10月​)

1991年の段階で西側の支配層はソ連を解体する目処をつけ、この年の12月にはロシア大統領だったボリス・エリツィンが勝手にベロベーシの森で秘密会議を開き、国民に諮ることなくソ連からの離脱を決めて連邦を崩壊させている。その直後、1992年2月、ネオコンの中枢グループに所属するポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)が国防総省の​DPG草案​という形で世界制覇プランを作成した。

エリツィンは西側支配層の傀儡で、ロシアは西側巨大資本の属国になった。残るは東アジアの中国と中東の雑魚。ウォルフォウィッツなどネオコンは旧ソ連圏、西ヨーロッパ、東アジアなどの潜在的なライバルを潰し、ライバルを生む出すのに十分な資源を抱える西南アジアを支配するだけだと考え、彼らにとっての重要地域はヨーロッパから東アジアへ移動する。

この計画は21世紀に入ってウラジミル・プーチンがロシアを再独立させたことで破綻したのだが、それでもネオコンは執着、あがいている。2006年に3/4月号のフォーリン・アフェアーズ誌(CFR/外交問題評議会が発行)に掲載された​キール・リーバーとダリル・プレスの論文​では、アメリカ軍の先制第1撃によってロシアと中国の長距離核兵器を破壊できるようになる日は近いと主張されている。

しかし、この考えが間違っていることはすぐに判明する。イスラエルとアメリカを後ろ盾とするジョージアが2008年8月に南オセチアを奇襲攻撃、ロシア軍の反撃で粉砕されてしまったのだ。

イスラエルがジョージア軍の装備を強化、軍事訓練を始めたのは2001年のこと。同国の軍事会社がジョージアへ無人飛行機、暗視装置、対航空機装置、砲弾、ロケット、電子システムなどを含む武器/兵器を提供、軍事訓練も行っている。(Tony Karon, “What Israel Lost in the Georgia War”, TIME, August 21, 2008)

ジョージアのエリート部隊を訓練していた会社はイスラエル軍のガル・ヒルシュ准将(予備役)が経営する「防衛の盾」で、予備役の将校2名の指揮下、数百名の元兵士が教官としてジョージアに入っていた。しかも、イスラエル軍の機密文書が使われていたとする証言もある。イスラエルは「イラクでNATO軍を助けるため」に訓練していることになっていたのだが、実際はオセチアやアブハアーズへ派遣される兵士だった。(The Times, August 8, 2008)2008年1月から4月にかけてはアメリカの傭兵会社MPRIとアメリカン・システムズが元特殊部隊員を派遣している。

こうした準備を終え、2008年7月10日にはアメリカの国務長官だったコンドリーサ・ライスがジョージアを訪問、そして8月7日にミヘイル・サーカシビリ大統領は分離独立派に対して対話を訴え、その8時間後の深夜に南オセチアを奇襲攻撃したのだ。

あまりの惨敗だったことからジョージアの作戦が無謀だったと「解説」する人が日本にはいたが、実態は違う。7年間という時間をかけて装備を増強、軍事訓練をし、おそらくイスラエルが立てた作戦で攻撃したのだ。それでジョージアは完膚なきまでに叩きのめされてしまった。アメリカやイスラエルはロシアに正面から挑んでも勝てないということだ。8月15日にライスは再びジョージアを訪問、サーカシビリと会談している。

2003年3月にアメリカ軍は属国の軍隊を率いてイラクを先制攻撃、サダム・フセイン体制を倒したが、当初の目論見、つまり親イスラエル体制の傀儡国家を樹立することには失敗している。そらにジョージアの件も重なり、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟は1970年代終盤にズビグネフ・ブレジンスキーが始めたサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を主要戦闘員とするゲリラ戦を始める。そのターゲットになったのがリビアとシリア。こうした​CIAの訓練を受けた戦闘員は登録リストに載せられる。それがアル・カイダ。​そのリストを使って傭兵を集めて侵略したわけだ。

2015年9月30日にシリア政府の要請で同国へ軍事介入したロシア軍によって、その傭兵部隊は壊滅状態。残された戦闘員をアメリカ軍は救出、一部はアフガニスタンへ運ばれたようだが、クルドが支配するシリアの北部にあるアメリカ軍の基地でそうした戦闘員も訓練を受けている。

一時期、アメリカとの関係が悪化したと見られていたクルドだが、ここにきて再び手を組み、アメリカ軍がシリア北部に築いた軍事基地で新たな武装勢力「北部シリア軍」を編成、訓練を受けている。その中心はSDF(シリア民主軍)やYPG(クルド人民防衛隊)で、そこにアル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)が加わっているということになる。

この新たな戦闘部隊はシリア政府軍を倒すために使われると見られているが、イランへ送り込まれることもありえるだろう。リビア、シリア、ウクライナでアメリカはまず抗議活動を演出、武装勢力を潜入させて流血の惨事を創り出し、その責任を政府に押しつけて軍事介入するというシナリオを使ってきた。イランでも同じシナリオを使っても不思議ではない。    
以上は「櫻井ジャーナル」より
もういい加減にアメリカはシリア・イラン等から完全撤退すべきです。         以上
   

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