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2018年1月17日 (水)

◆ 衰退する教育と若者 (その2/3) ◆

 衰退する教育と若者 (その2) 
━━━━━━━━━━

これは東京の大手(「記者クラブ」)寿司友メディアが、
けっして流さない情報である。
安倍政治の失敗を証明するものだからだ。


2017
年版世界人材ランキングで、日本は、調査対象のア
ジア11カ国中で、「高度外国人材にとって最も魅力がな
い」国になった。
ランキングは、世界では63カ国中51位で、相手にされて
いないことがわかる。


このデータが深刻なのは、「技術力向上で労働人口減少
に対処しようとする日本のシナリオ」を根本的に否定し
ているからだ。


デジタル競争力では、まだ日本は世界27位に留まってい
るが、「ビジネスや意思決定の際のビッグ・データや分
析ツールの使用」、つまり判断力や思考力が要請される
分野では下位になっている。


これは日本における教育の急速な荒廃、崩壊とパラレル
になっている。


高度外国人材が来たがらない国という話だったが、今度
は、日本から出て行った方がいい、という話。


『ニュースイッチ』に「ノーベル物理学賞受賞の中村氏
「日本は研究者から選ばれない。
上意下達が過ぎる」」(20171123)が載っている。


中村は、現在、米カリフォルニア大学サンタバーバラ校
教授である。


「米国では政府は大学の経営に口を出さない。
日本では大学が一つ一つ文部科学省にお伺いをたてて、
官僚主義で検討もされずに認められない。
米国の研究者は自由だ。
実力があれば資金を集め、大学と交渉していく。
そしてスポンサーとなればロシアや中国など、米国の仮
想敵国にさえ通い詰める。
日本の大学は日本の企業だけ相手にして、チャンスをつ
ぶしている」


ー大量リストラで日本にも人材が来るかもしれませんね。



「日本は選ばれないだろう。
最近、給料を増すからと東大に引き抜かれた同僚が1
で帰ってきた。
『あんな共産主義国では研究できない』と漏らしていた。


京大に准教授としてスカウトされて帰ってきた研究者は、
『同じ研究室にもかかわらず教授との面会にアポが必要。


直接連絡がつかない』と嘆いていた。
日本の研究室は上意下達が過ぎる。
米国は学生と教授が対等だ。
もし研究で不正を強いれば、裁判になり、自分の首が飛
ぶ」


「日本は職位や性別、年齢、健康で差別がある。
企業も採用試験で研究内容や専門性ではなく、部活動や
趣味など、課外活動について尋ねる。
研究者や技術者の人事選考で研究以外の経験で人物を選
ぶ国だ。
研究者や科学技術を尊重する社会ではない」


「そして官僚主義がまん延している。
私はノーベル賞の際に米国の市民権を取ったことを話し
た。
すると二重国籍は問題だと日本のパスポートは更新でき
なくなり、取り上げられた。
同僚の在米ドイツ人研究者はノーベル賞受賞を機に特例
で二つ目のパスポートが贈られた。
ドイツも二重国籍を認めていない。
日本の社会はノーベル賞に狂喜するが、日本の政府は官
僚主義だ。
この対応の差に同僚たちも驚いていた」
http://bit.ly/2jmfHBk

(引用終わり)


かりに米国で大量リストラが起きても、日本に人材が来
ることはあり得ない。
日本は官僚独裁国家であり、縦割り社会である。
学生と教授が対等な米国から、『同じ研究室にもかかわ
らず教授との面会にアポが必要。
直接連絡がつかない』という権威主義的な縦割り社会に
くれば、誰でも米国に戻りたくなるだろう。


「日本は職位や性別、年齢、健康で差別がある。
企業も採用試験で研究内容や専門性ではなく、部活動や
趣味など、課外活動について尋ねる]というのは、高校
からしてそうだ。


そして中村の最後の言葉が、これまでわたしが何度もメ
ルマガで語ってきたことと一致していて、複雑な思いに
駆られた。


「ー研究者を目指す若者へのメッセージを。


「工学系を目指す若者は、まず日本から出ることだ。
そして企業を経験することを薦める。
ただ日本は半導体や家電、太陽電池など、どの産業も地
盤沈下している。
学術界も産業界も沈んでいく国に留まり、それでも支援
を求めて国にすがりつく日本の大学研究者にどんな未来
があると思うか。
若者には自分の脚で立ち、生き抜く術を身につけてほし
い」


「本来、こんなにも悲惨な状況に置かれていて、米国な
ら市民が政府を訴える。
このインタビューは日本で読まれる限り、私の言いっ放
しになるだろう。
官僚や政治家、市民、日本は誰も動かない。
米国なら司法を通じて市民が社会を変えることができる。


日本は何も変わらない。
それが当たり前だ、仕方ない、と思っているから沈んで
いるということに気が付くべきだ。
一度すべて壊れなければ、若い世代が再興することもで
きないのだろう」

(引用終わり)


複雑な思いに駆られたというのは、これはどうやら現実
化するな、という思いが過ぎったからだ。


「工学系を目指す若者は、まず日本から出ることだ」
「官僚や政治家、市民、日本は誰も動かない」「一度す
べて壊れなければ、若い世代が再興することもできない
のだろう」。
そう思っている有識者は多い。
ただ、日本では口に出さないだけだ。
工学系だけではない。
これからの日本の若者は、海外での修学、労働、結婚を
目指した方がいい。
あまりにも政治家・メディアが無責任で愚かすぎて、魔
境のような状況になっている。


今回の衆議院選挙は、日本を政権交代で立て直す最後の
機会だった。しかし、やはり米国に使嗾された、とびき
りのバカが登場して、すべてをぶち壊した。
こういった暗愚な政治劇に付き合って、一回きりの大切
な人生を棒に振ることはない。


デビン・スチュワートが「凋落する日本の大学教育
負の連鎖を断ち切るには」を書いている。


(デビン・スチュワートは、カーネギー倫理国際関係協
議会シニアフェロー)


「<大学教育とクリティカル・シンキング>


この夏、イギリスの教育専門誌タイムズ・ハイアー・エ
デュケーションの「アジアの大学ランキング」で、東京
大学が昨年の1位から7位に転落すると、日本社会は大き
な困惑に包み込まれた。
日本の社会文化において、東大はアメリカにおけるハー
バード、プリンストン、イエールを合わせたような高い
評価をされている。
東大は日本の一流企業やエリート機関のトップを担う人
材の出発点なのだ。
それだけに、ランキングが発表されると、多くの日本人
は、大学だけでなく日本という国が下降線をたどってい
るように感じた。


東大の凋落は、(この国の教育部門が直面する)広範な
問題を象徴している。
日本の教育システムは、日本と世界で起きている変化に
ついていけずにいる。
東大の順位が落ちたのは、交付金や補助金の削減、芳し
くない研究実績、そしてグローバル性が不十分であるこ
とが原因だ。


経済協力開発機構(OECD)によると、2013年、日本政府
が高等教育に分配した予算は国内総生産(GDP)の16
%。
一方、韓国は24%、アメリカは26%を教育部門に投
入している。
かつての工業化時代に合わせて設計された時代遅れの学
校システムは、学生、教員、資金、そして雇用をめぐる
グローバルな市場競争を前に軋み音をたてている。


これでは、教育関係者や学生たちが、「身動きできない、
息苦しい、閉塞感がある、逃げ出したい」と、まるで囚
人のような表現をインタビューで口にするのも不思議で
はない。
イエール大学の学生歌にある「喜びに満ちた輝かしい大
学時代」とはほど遠い状況だ。


いかなる国も、教育問題の是正を最優先課題にする必要
がある。


1に、学校は家庭と共に、若者の精神と価値観を育む
特別な役割を担っている。
日本では25─34歳の成人の過半数(60%)が高等教育を
受けている。
これはOECD加盟国で、韓国に次ぐ第2位の高い水準だ。
教育システムは、(経済や社会の)ダイナミズムを強化
する非常に大きなポテンシャルを秘めている。


2に、世界における日本の役割を擁護し、国内経済の
躍動性を高める上でも質の高い教育は不可欠だ。
この4年間で、安倍晋三首相の経済対策「アベノミク
ス」にも限界がみえてきた。
経済の成長を刺激する上で、財政政策や金融政策にでき
ることは限られている。
しかも、人口の減少が成長のポテンシャルをさらに抑え
こんでいる」(『Foreign Affairs Report2016 NO.
12


(引用終わり)


米日の凋落が著しい。
米国はデフォルトのあと、いずれ立ち直るだろうが、日
本は立ち直れない可能性がある。
その最大の原因は人口減少だ。
この問題に関する政権与党の、のんきさは特筆ものだ。


まるで関心がない。
とくに政府に。
これは恐ろしいことだ。


小泉純一郎の日本破壊を受けて、安倍晋三の日本破壊も
着実に進んでいる。


昨年はイギリスの教育専門誌タイムズ・ハイアー・エデ
ュケーションの「アジアの大学ランキング」で、東大が
アジアの1位から7位に転落した。
今年になって、さらに激しい凋落の現実が浮き彫りにな
った。


同じタイムズ・ハイヤー・エデュケーションが、5日に
「世界大学ランキング2018」を発表したのである。
これによると、1位がオックスフォード大学(英)、2
がケンブリッジ大学(英)で、3位はカルフォルニア工
科大学(米)とスタンフォード大学だった。


10
位にチューリッヒ工科大学(スイス)が入ったが、ト
ップ20を英国と米国の大学が独占した。


ところでアジアでランクが高かったのは、22位のシンガ
ポール国立大学、北京大学(27位)と清華大学(30位)
などだった。
東大は46位で、京大は74位とともに急落した。


しかも200位以内にランクインしたのがこの2校のみとい
う寂しさ。
こういう場合、閣議で文科相が報告し、早急に対策を打
たねばならないのだが、そんな気はさらさらないようだ。


まさか事実も知らないことはないのだろうが。


なぜ閣議かというと、「東京大学が順位を下げたのは、
研究資金の不足や中国などアジアの大学が急速に順位を
上げていることが主な原因と分析されている」からだ。


要は政権の教育政策の貧しさがもたらした結果なのであ
る。


政府は、2013年に閣議決定した「日本再興戦略-JAPAN
is BACK
」で、今後10年間で世界大学ランキングトップ
100
に我が国の大学が10校以上入ることを目指す、と決
めていた。
永田町の深々とした椅子に埋もれて、現場を知らないの
だ。


もうすでに現実はインパール作戦である。
愚かな安倍晋三の限界が日本を染め上げ、政治家も官僚
も学者も、羞恥心のない愚か者になっている。
失敗は隠し、悲劇を拡大している。
政権が太平洋戦争の日本軍そのものになってきた。


「人材・教育システムのグローバル化」や「英語による
授業拡大」はすでに時代遅れの理念、植民地日本の完成
を目指すものにすぎない。
「人事給与システム改革による、優秀な若手・外国人研
究者の活躍の場の拡大」といったところで、何も知らず
にやってきた外国人研究者は、あまりに硬直化した官僚
王国に驚いて逃げ帰るだろう。


安倍晋三がトップにいるかぎり、大学改革などできる筈
がない。
せいぜい大学を専門学校化して破壊するのが関の山であ
る。
http://bit.ly/2jiu75z


(「その3」に続く)



‥…━━━☆

今日も最後まで読んでくれてありがとうございます。

 年々にわが悲しみは深くして
   いよよ華やぐいのちなりけり
           岡本かの子


みんな、あしたこそ、幸せになあれ!

0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0

あとがき

ご意見、ご感想は、ツイッターのDMでください。

0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0∞∞0

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(
無料・ほぼ週刊)
http://bit.ly/n3i2Oc


ブログ「兵頭に訊こう」
http://m-hyodo.com/
以上は「兵頭に訊こう」より

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