社会科学者の随想さんのサイトより
http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1068763911.html
<転載開始>
【「日本」という国の堕落と腐朽ぶりは,有権者4人のうち1人しかえていない自民党・安倍の「横暴政権の狂態発揮」によって,さらにヨリ深刻化しつつある】
 
【加計学園岡山理科大学獣医学部が卒業生を出すころ,もしかしたら,相当にみっともない「獣医学部の完成年次」を迎えるかもしれない,そう批判されかねないほど「甘く弛緩した」文科省設置審議会「認可答申」の判断】

【安倍晋三の親友:加計孝太郎が理事長職にある加計学園の獣医学部認可「申請問題」だったから,このようにまで,いい加減なデタラメ審査が横車的に押し通せた】



 ① 四半世紀前に起きていた「日本の大学」をめぐる基本面の状況変化

 20世紀も終わりに近づいたころ,大学進学率がいちじるしく向上(いわゆるマス化も通過してさらにユニバーサル化)し,高等教育の規模が拡大する傾向がより明確となると,旧制大学を規範とする大学制度が「多様な社会の要求」に対応できなくなったとみなされた。そこで,当時の文部省はつぎのような時代に対する対応をはじめていた。

 1984年に設置された臨時教育審議会が1986年の第2次答申は,高等教育の個性化・多様化等を求める答申を出した。この後,設置された大学審議会の答申を受けて,1989年に大学院設置基準の改正,1991年に学校教育法等の改正,同年の大学設置基準・学位規則の改正などがおこなわれてきた。このうちとくに,1991年の大学設置基準の改正により,大学に対する規制は大幅に緩和された。

 すでに18歳人口が減少しだしてから久しい。

 イ)  1947年から1949年に誕生した第1次ベビーブームの若者が18歳を迎え,1965年ころから大学に進学した時期は,もうだいぶ昔の話になった(当時は浪人する学生も多かった)。

 ロ) さらに,1971年から1974年に誕生した第2次ベビーブームの若者の18歳人口が,1990年ころまでに大学に進学する時期になっていた。

 とくに後者の年齢層の若者が到来した時期になると,大学に対する大幅な規制緩和が実施された。しかし,その効果,より正確にいえば「その結果として生まれた弊害」が,21世紀に入るころまでには大々的に現象してきた。

         ( ↓  画面 クリックで 拡大・可)
    日本の人口推移図表2060年予測まで
 出所)http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc111110.html

 この図表は,敗戦後における日本の人口推移である。

 第1次と第2次のベビーブーム期がそれぞれ始まった「1965年と1989年」の「各年」は またそれぞれの「その後において推移していく人口の趨勢」,つまり,前者の「さらに人口が増加していった20世紀における最後の時期」と,後者の「もうあまり増えなくなり,21世紀には減少しはじめる時期」とを区切るように表現していた,と読みとることもできる。

 文部省(当時)は,とくに後者の時期を念頭に置き,第2次答申を出させたものと思われるが,私立大学が事後には「経営不振⇒倒産」に至る動向を覚悟した政策の展開であったといえる。しかし,この文教政策の対応はきびしく評価していうと,四半世紀も遅れていた。事前に判りきっている事態の到来を,なにゆえ,後手に対策していく政策の展開であったのか理解に苦しむ。

 たとえば,ネット上で閲覧できる記事でみると,「経営難の私立大学,有識者会議が統合推進を検討」(『大学ジャーナルオンライン』2017年2月6日,http://univ-journal.jp/11771/)といった表題の記事にも説明されているとおり,大学の経営問題として着目して再考するに,21世紀のいままでにおいて,大学の総定員をともかく増加させていく文教面の対応措置が好ましくなかった点は,進学率の上昇がその間にみこめてきたとしても,当初から分かりきったことがら事情:経緯であった。

 ましてや,なかでも大学院の設置が大いに緩和されて,どんどん創設させてはみたものの,とくに私立大学(亜流大学)においては,院生集めの段階からして学力的に問題(難)ありの者たちをおかまいなしに入学させる格好になっていた。それでもともかく,大学院が数だけが多く設置されてきた。

 時代はすでに,バブル的な高度経済成長時代が終わった1991年以降であった。大学院でそれも文系の修了者,しかも博士後期課程の修了者は,一般企業が期待する人材(人的資源)の要求にうまく合致する供給源にはなりえなかった。その一番はっきりした現象は,「大学院は出たけれども」まともな職業にありつけない「高学歴プアー」層が,社会問題化するほどにまで大量に発生してきた事実にもみいだせる。

 おまけに,大学教員職のポストが増えないどころか,高級官僚(大学教員職としてはその資格要件に元来問題ありの人材)の大学教授への天下り的な・割りこみ的な就業や,さらには,大学院を出た若者〔20年代後半(とそれ以降の年増年齢)〕たちが大学の専任教員に就きたくとも,せいぜい非常勤講師職しかえられない者も多くなってしまい,大学院に進むという進路を人生行路として選択するには,いたずらにけわしい状況が待ちかまえているだけになっていた。

 これまですでに,そのあたりに関する教育社会現象を指摘・解説・批判する著作も数多く公刊されている。いずれにせよ,大学院の問題はある意味で,日本の高等教育においては “もっとも大きな矛盾を結節させた場所” となっている。その明白なる理由・実証的な根拠は,大学院への進学率が絶対的にも相対的にも低下しているところに提示されている。

   文部科学省『平成29年度学校基本調査(速報値)の公表について』は,こう報告していた。

 大学(学部)卒業者の「大学院等への進学率」は,以前ゆるやかな上昇傾向にあったが,2010年度3月を頂点に7年連続低下し,11.9%(前年度より0.2ポイント)低下した。
  註記)http://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2017/08/03/1388639_1.pdf

 以上のごとき大学・大学院の関連事情が語られる一方で,「現在の平均的な大学生に対して,日本社会の中間を構成する人びととして必要な《読み書き,そろばん》を身につけさせ,リーダー育成とは別のミッションをもった大学に特化することも提唱されている」ともいわれている。

 しかし,そのような定義の説明が,はたして「大学という高等教育機関」を本当に意味できているのか(?)といえば,即座に「否」と答えられる。《読み書き,そろばん(パソコンやスマホ)》ならば,小学校からでも教えている(勝手に自由に習得もしている)。すなわち,大学でなければできない教育内容ではない。

 そういった種類・範疇の実務的な教育は,高校段階までで十分に与えていればいい中身であるし,実際にもできるはずの対象である。ただ,産業社会・企業経営側がともかくも大卒の人材を求めていて,高卒だと初任給に差を付けている人事・労務管理体制が,かえって,猫も杓子も大学に進学しなければいけない背景を提供している。
 
 そんなこんなでもって,よろずの事情や背景がある現在の大学事情なかでも,とりわけ相当に高度の学力を要求される獣医養成学部に関して,事前の評判でもたいして期待できそうにはないと評定されてもいる「加計学園・岡山理科大学獣医学部の認可」申請問題が出現していた。こういったたぐいの初歩的な課題(=疑問)が,業界の事情にくわしい関係者からは,しごく自然に指摘されていた。

 だが,なんといっても安倍晋三のポンユウ(オトモダチ,チング)の加計孝太郎が申請した獣医学部の認可懸案だからなのか,いままでの新聞報道からみるかぎりでも,通常であれば「認可答申」が出されるのは困難ではないかという事案であったにもかかわらず,結局のところは通過していた。

 ②「加計学園の獣医学部新設認可,答申『保留』 教育環境に課題 文科省審議会」(『産経ニュース』2017.8.25 14:02 更新)

   設置審はこれまで,学園側の申請を受け,愛媛県今治市で予定している岡山理科大獣医学部の新設計画について,教育課程や財務状況,学生確保の見通しなどを調べていた。5月には,教育の質の確保に問題があるとして,入学定員や教員の構成について再考を促し,学園側はその後,入学定員数を減らし,教員を増員するなど計画の一部を改めた書類を提出していた。
  註記)http://www.sankei.com/life/news/170825/lif1708250026-n1.html

 ③「加計獣医学部,新設へ 文科省審議会が認可答」(THE ASAHI SIMBUN DIGITAL,2017年11月10日12時39分)

 1)記事の引用
 大学設置審は加計学園の申請について獣医師の需要の問題のほか,学生の実習計画の不十分さや,教員の年齢や人数などでも課題を指摘。5月には抜本的な見直しを求める「警告」を出していたことも分かった。学園は獣医学科の定員を160人から140人に減らすなど計画を修正したが,8月の審査でも実習について「実現可能性のある計画となっているか不明」と意見がつき,判断が保留された。

 加計学園は実習計画などを再び修正し,大学設置審は新設を認めたが,答申では定員の厳格な管理や実習の充実,高齢の教員が比較的多いことを踏まえた組織編成など,今後の運営で改善すべき項目を8点あげた。大学設置審は,特区活用の是非については審査をしていない。

 学園理事長の加計孝太郎氏は,安倍首相が「腹心の友」と呼ぶなど,親しい。文科省には,特区が認められる過程で内閣府から「官邸の最高レベルがいっている」「総理のご意向だと聞いている」などと伝えられたとする文書が残っているが,安倍首相はみずからの関与を否定している。
 註記)http://digital.asahi.com/articles/ASKC97G1WKC9UTIL06W.html

 2)議論の方向
 とはいえ,世間一般の常識的な受け止め方では,なぜ「安倍首相はみずからの関与を否定している」にもかかわらず,加計学園の獣医学部認可「答申」が多くの留保条件を付されながらも実現したのかと不思議に感じている。この素朴な疑問を,強引に封印しようとするかのような,つまり「国会でのテイネイもしっかりでもない安倍晋三自身の対応姿勢」は,そうした疑いをますます深めるばかりであった。

 本ブログ筆者は既述していたが,大事な点なので,つぎのように再説しておく。

 文部科学省の「設置審が公表した審査経緯を読んでも加計獣医学部のデタラメぶりは際立っていた。大学の関係者であれば,教員職・事務職をとわず,関連する情報や事情をある程度しっている人たちであれば,つぎのような「認可の審査」中に付された「保留条項」⇒「警告」の内容は,それこそびっくりさせられる,いいかえれば「これでいいのか」といわしめるものばかりである。つまり,これでは「認可など下りるわけがない」と感じて,なにも不思議もない内容であったのである。

 要は,こういう経緯があった。2017年5月の1次審査では,下記の是正意見が相次ぎ「警告」が付いた。この是正が必要な事項は,2018年度に開学を予定する学部に課せられたその是正事情とはみなせないほど「ひどいモノ」であった。

  ※-1 臨床系の教員については高齢層に隔たりがみられる
    補注1)つまり,教員組織が年齢構成的に均衡がとれて配置されていない。簡潔にいえば高齢の〔文科省の制限での70歳に近い〕,いわばお古の,多分,どこかの既存の大学(ほとんどが国立大学)でそろそろ定年〔は65歳が多い〕を迎える教員たちが,加計学園側の「定年」〔おそらく70歳としておく〕まではあらためて雇用できるかたちをもって,そのギリギリの高年齢層のなかで,固まってたくさん要員・調達されているはずである。さらに,以上の実際の陣容については,つぎの補注が説明している。

    補注2)具体的な指摘・批判もある。「今〔2017〕年10月の文科省学部等設置認可申請書類から加計学園獣医学部の教員名簿を確認すると,獣医学科の教授はじつに11人が70歳以上。65歳以上が8人もいるのだ。私大教員の定年は一般的に65〜70歳といわれているが,獣医学部の新設後,定年を迎える教員が続出することは間違いない。そのうえ,そうした教員が5~6年次におこなわれる「卒業論文」の科目を担当としているなど,杜撰さが目立つのだ」。
    註記)「加計学園認可を答申した設置審委員が『みんな納得していない』『訴訟で脅された』と告発も,安倍首相は国会から逃亡」『LETERA-本と雑誌の知を再発見-』2017.11.14,http://lite-ra.com/2017/11/post-3585_2.html

  

※-2 教員の一貫性に疑義があり,教育研究に係る責任体制が不明確
    補注)これは,認可申請時に準備された教員組織が獣医学部のカリキュラム全体を体系的に網羅できていない,対応できていない,という問題点の指摘である。「責任体制」ウンヌンときているのだから,これでは,まともな設置申請であったといえるのか,当初から審査で撥ねられていなかったのか不思議だ,とまでいえるような疑問を抱かせる。

 かといっても,それでいて「認可答申」が出ているのだから,なにをかいわんや「驚異的に甘い審査」を,文部科学省の該当する設置審はおこなっていたと推察申しあげる。安倍晋三への「忖度」そのものが介在していたのではないかとの疑心までも,当然のように発生させる。そのような雰囲気すらも強く感じさせる。

  

※-3 実習を補助する立場の助手がまったくいない
    補注)理工系でしかも獣医学部で,この種の助手が「まったくいない」などと聞かされたぶんには,まったく考えられないような設置申請「作業」がなされたと理解しておくほかない。

  

※-4 カリキュラムの実現可能性に疑義がある
    補注)これも受けとりようによっては,言語道断というか,トンデモな設置審の指摘である。「カリキュラムの実現可能性に疑義がある(?)」といわれているが,これは「冗談か(!)」と解釈するほかないほど,なにかを舐めきったかのような設置申請の中身だったわけか? この補注を書いていているうち,呆れかえったしだい……。

 加計学園の獣医学部認可申請は,これでは「10年早かった」というべきか。いやそうではなくて,もともと無理筋の申請だったいうほかないほど,きわめて雑であった。安倍晋三君の裏舞台における暗黙裡の強力な支援なしには,とうてい不可能な認可申請があったと解釈するしかない。

 「警告」は法令に触れるか,是正意見が5件以上ある場合に付くものだから,申請内容がどれほどズサンだったのかが分かる。JNNの報道によると,設置審の専門委員からは「最初に加計学園の申請書をみたときにこれはダメだと思った。認可は難しいと思った」「誤字脱字も多かった。急いで出してきた感じがする」などの意見が出たらしいが,これで『国際水準の獣医学部』なんてよくいえたものだ。
 註記)https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217535 以下を参照。

 ④ 安倍晋三流「専横政治の悪例見本」,加計学園獣医学部認可答申問題

 したがって,『朝日新聞』2017年11月11日朝刊2面「〈時時刻刻〉開学,疑問答えぬまま 教員数・実習,相次いだ是正意見 加計学園」のなかでも,「視点」と題した記事部分がつぎのように要求していたのは,当然にも当然過ぎる意見:批判であった。

  ※ 白紙に戻す政治判断を ※

   文科省の大学設置審の答申で,加計学園が運営する岡山理科大獣医学部の新設計画は,教育機関として一定の基準を満たしたと認められた。だが,それ以前に国会審議などで繰りかえし問われたのは,国家戦略特区として獣医学部新設が認められるまでの過程が公正だったかどうかであり,疑問は解明されていない。

   獣医学部新設は,安倍晋三首相が議長の国家戦略特区諮問会議で特例的に認められたが,首相や首相側近の関与をうかがわせる文書の発覚や証言が相次ぎ,手続の公平・公正さに疑問符が付いた。首相自身が「私の友人がかかわることであり,国民から疑念の目が向けられることはもっともなことだ」と述べている。(引用終わり)

 安倍晋三はそうはいっているものの,首相の立場にある政治家であるからには,初めの段階からいっさいこの問題にはかかわりがないことを,予防的に十分に配慮・注意し,そのうえできちんと一線を画してもおき,完全に離れている姿勢を保持すべきであった。ところが,その付近の問題こそについては疑惑だらけであった。あっまつさえ「贈収賄の疑い」さえ濃厚にもたれる事情を,みずから不用意にばらまいていたではないか。

 本ブログ内では先日(2017年10月27日)の記述が,つぎの表題をかかげて「板垣英憲が披露していたこの予想」に言及してみた。すでに11月も半ばにかかってきたが,国会が開催中にこの指摘のような事態が起こりうるか?
  

主題「東京地検特捜部が11月中旬,安倍晋三を収賄容疑で強制捜査するのか? 板垣英憲はそう予想しているが,そうなったら安倍晋三は失脚する?」

  副題「東京地検特捜部が本気で安倍晋三を強制捜査の対象にとりあげるのか?」
 リンク ⇒ http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1068475417.html

〔ここで,前段の「時時刻刻」の記事引用に戻る ↓  〕
 最終的に開学を判断する林 芳正文科相は〔11月〕10日,獣医師の新たな需要があるのかなど,国家戦略特区での学部新設の4条件について「満たしている」と述べた。しかし,設置審の指摘をみると,4条件の一部に関係する不備を指摘した箇所があり,特区段階での審査が不十分だった可能性をうかがわせる。

 であるならば,ここは認可を最終判断する林文科相が一度立ち止まり,国家戦略特区にさかのぼって手続をやりなおし,あらためて公明正大なプロセスを経たうえで開学を検討すべきではないか。私学助成など税金が投入される学部新設が不透明さを抱えたままでは国民は納得せず,それは大学にとっても好ましくないはずだ。林氏は首相とも協議したうえで,特区の段階から手続をやりなおす政治判断をすべきだ。(引用終わり)

 安倍晋三は今年〔2017年〕2月,森友学園への国有地売却に「私や妻が関係していたら,首相も国会議員もやめる」と,衆院予算委で開きなおっていいはなっていた。 「加計学園」の獣医学部開設についても,「私が働きかけて決めているのであれば,責任をとりますよ」と尻をまくるように応えていた。

 だが,その疑いは間違いなく99%近くまではある,といっていいほどの経緯と結果を生んできながら,森友学園とも加計学園とも「自分の関与はいっさいない」と申しひらきしていた。「李下に冠を正さず」ということわざとは「正反対の行為」をたくさん記録してきた人のいうことだけに,まともにそのいいぶんを聞いてくれる有権者・国民たちがいるとは思えない。
 補注)以上の議論については,本ブログ内のつぎの記述がくわしく吟味していた。
  

2017年11月12日
   主題「加計学園岡山理科大学の獣医学部認可『問題』に観てとれる『安倍晋三と加計孝太郎とのトモダチ的交情関係』にみる『日本の大学・ダメ事情』」

   副題1「卒業生を出せるのは2024年度からだが,どの程度の実力を備えた人材(獣医)を育てうるのか?」
   副題2「安倍晋三の国家私物化現象の「最たる実例」が加計学園の獣医学部認可「問題」ではなかったか」
   リンク⇒ http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1068721335.html

 ここでは,本ブログの前段「11月12日の記述」のなかには,やはり『朝日新聞』2017年11月11日朝刊「社説」のいいぶんが紹介されていたが,こちらのほうが筋が通る話をしていた。安倍晋三の立場としては,ひたすら逃げの一手あるのみであった。

 ところで,現在開催中の国会で安倍晋三(=自民党)は,森友学園の小学校新設申請「問題」や加計学園の獣医学部認可「答申・問題」を追及されたくないがために,国会での質疑応答時間を議員数に応じて配分するようにしろ,といいだした。

『朝日新聞』2017年11月15日05時57分 これに対しては現在,「与党2 × 野党8」である「質問時間の配分・割当」は,民主党政権時に野党であった自民党が要求して決まっていた割合であった。ところが,こんどの要求「与党5 × 野党5」はだから「完全にメチャクチャな無理じい」だと,いまの野党である立憲民主党などからは大反発・猛反対が生じていた。

 ところが,昨日〔11月14日〕の協議の結末でその割当は「与党1× 野党2」で決着したという。なぜ,安倍晋三自民党がこうした無体な要求を出してまで,そして決めさせたのか? いまや,疑似左翼的な保守・右翼の強力な論者になった小林よしのりが,つぎの ⑤ ように説明していた。いまから3ヶ月も前の記述であった。
 出所)左側画像は,http://digital.asahi.com/articles/photo/AS20171114005107.html

 ⑤「小林よしのり『無残! 安倍晋三』(『ゴー宣道場』2017年07月26日 14:22,https://www.gosen-dojo.com/index.php?key=jopuyhck0-1998)

 閉会中審査の安倍首相の答弁は,もう無残としかいいようのない状態になった。しょっちゅう2人でゴルフをし,食事をしていた「腹心の友」加計孝太郎の学園が,獣医学部新設を申請していることを今〔2017〕年の「1月20日に初めてしった」というのは,そりゃあ誰も信じない。

 過去の安倍首相の発言では,とっくにしっていたことになっている。3月13日の福島瑞穂議員の質問に応えた「構造改革特区の説明資料に加計学園が候補となっていると記載されていた」というのは閣議決定までされている。いまさら答弁修正はありえないだろう。

 もともと加計孝太郎は安倍の「ビッグスポンサー」なのだから,なんども奢ってもらってるし,今回の「加計学園ありき」は,加計の「収賄」に対する安倍の「利益供与」なのだ。これは犯罪である。

 あとはもう加計孝太郎と安倍昭恵を「証人喚問」で呼ぶか,あるいは安倍首相が「辞任」するか,どちらかひとつを選ぶしかあるまい。証人喚問」か「辞任」か? 「腹心の友」と「妻」と「稲田朋美ちゃん」を守って自決する,それしかないんとちゃう?
 註記)http://blogos.com/article/236813/


 小林よしのりもいうとおりなのであるが,最高権力の座に座っている安倍晋三君である。まかり間違ってもその椅子から転がり墜ちることなどにはなりたくない。なにせ,国会ではあの下駄の雪ならぬ「〇ソ」のようなコバンザメ政党(「公 ✕ 党」)までもくわわり与党を組んでいて,その勢力は3分2を超えている。

 結局,安倍晋三は「オレ様のやりたい放題」だろ,と傲岸不遜・言語道断のきわみを発動させてきた。しかし,それにしても,国民・市民・庶民たちがよく文句の声も挙げずに,ここまで黙って許していられるものである。まともな民主主義国だったのであれば,10万や20万くらいの人びとが街頭に繰り出しては,「安倍晋三,ただちに,辞めろ!!」ぐらい叫ぶデモがあってもおかしくないはずである。おとなしい……。
2017年10月衆議院解散総選挙結果『時事通信』
 2017年10月22日の衆議院解散総選挙において,自民党がえていた「有権者総数中の投票数・絶対投票率は4人に1人でしかなかった。この首相は,あとの「4分の3」の有権者:人びとを完全に無視した恣意に走る内政だけをおこなってきた。
 出所)前掲の図表は,https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_election-syugiin20171023j-01-w680

 ⑥「『加計学園」計画履行どこまで 獣医学部を認可」(『日本経済新聞』2017年11月15日朝刊46面「社会」)

 この記事は本日〔11月15日〕の報道である。

 --林 芳正文部科学相は14日,学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部設置計画を正式に認可した。認可を答申した文科省の大学設置・学校法人審議会も高齢の教員の割合が比較的多いことなどの課題を指摘したほか,一連の疑惑追及で学生募集への影響も懸念され,計画に見合う教育ができるかは未知数だ。野党は引きつづき国会で審査過程などを追及する構え。

 獣医学部は同学園が運営する岡山理科大が愛媛県今治市に来〔2018〕年4月,開学する。獣医師養成課程の新設は1966年の北里大以来,52年ぶり。獣医学科の入学定員は140人と国内最多となる。

 14日に記者会見した林文科相は「計画を確実に履行し,適切な教育環境を提供してほしい」と要請。同学園の加計孝太郎理事長は「喜びを今治市,愛媛県の方々をはじめ関係するすべての皆様と分かちあいたい」などとするコメントを発表した。
 補注)ここで「皆様」とはきっと,とくに「安倍晋三様」のことと推察しておく。

 文科省の設置審は5月に「卒業後の人材需要が示されていない」など改善が必要な是正意見を7件付けた「警告」を出し早急な見直しを求めた。申請内容の修正を2度受け,今〔11〕月9日付で認可するよう答申した。答申でも留意事項として高齢の教員の割合が高いことなども指摘し,適切な対応や改善を促した。文科省は「とくに留意事項は計画が実行されているか開学後も確認する」(大学設置室)という。
 補注)ここで,「留意事項が計画どおり実行されているかどうか」を開学後も確認するといわれているけれども,どの大学の・どの学部であっても新設が実際に認可されたあとであれば,当たりまえに確認されていくべき「文部科学省担当部局の基本的な仕事・手順」のことを意味している。わざわざ言及するまでもない事項であった。それが「いかにもの,いかにも」の発言になっている。

 つまり,指摘(報道)されていたとしても,あまりにも当然の事項に過ぎないのであるが,なんら新味のない点が,特別のことがらであるかのように「記事の文字」にされていたところからして,実に,いちいちが胡散臭い「加計学園の獣医学部認可」の問題に関する「事情の推移」になっていたというほかない。


〔記事に戻る→〕 獣医学部は学生に人気で競争率も高いが,一連の疑惑による学生募集への影響は避けられそうにない。同学園幹部は「認可が予定より遅れたため,本格的な学生募集はこれから。不利な状況だが,説明を尽くして風評を払拭したい」と話す。(引用終わり)

 この記事の最後部分に出ていた指摘については,本ブログ筆者も懸念する点であった。岡山理科大学に獣医学部が設置されるが,この完成年次にまで至ってから,いったいどれほどの水準・実力をもつ獣医師を,それも国家試験で低い合格率にはならないような実績を挙げながら輩出できるか。この獣医学部が仮に設置されたとしても,いまから,そのように心配されている要素が残ったままである。

 ⑦「補 遺」
★ これでは「盗人に追い銭」になる加計学園の認可 ★
=『天木直人のブログ』2017-11-14 =

   本当にこのまま加計学園ができてしまうのだろうか。そう疑問を抱かざるをえない疑惑だらけの加計学園獣医学部の新設だ。その加計学園疑惑にまたひとつとんでもない事実があることを私はしった。発売中の『週刊朝日』(2017年11月24日号)ワイド特集の記事が教えてくれた。

 校舎の設計を受注した会社のひとつに,大建建設という会社のほかに,加計学園グループのSID創研という会社が含まれているという。このSID創研こそ,あの不要なワインセラーを獣医学部棟の最上階に設計した会社だという。明るみに出て批判され,すぐにとりやめたあのワインセラーのことだ。( ↓  画面 クリックで 拡大・可)
        加計学園獣医学部予算
     SID創研加計泰代が役員
      出所)https://ameblo.jp/gunjyo01/entry-12305845396.html

 なんとその会社の取締役が加計孝太郎氏の妻である泰代夫人であるという。みごとに夫から妻へ,96億円もの補助金の一部が流れる仕組になっているというわけだ。まさしく「盗人に追い銭」だ。こんな加計学園獣医学部新設が,本当にこのままできあがってしまうのだろうか。
 補注)「AERA dot.」の取材に応じた「今治市民ネットワーク」共同代表の村上 治氏は,「加計孝太郎氏が今治市民の税金をSID創研を通じてマネーロンダリング(資金洗浄)して,妻に流す装置なのではとの批判は残ります」と指摘している。
 註記)「加計学園認可を答申した設置審委員が『みんな納得していない』『訴訟で脅された』と告発も、安倍首相は国会から逃亡」『LETERA-本と雑誌の知を再発見-』2017.11.14,http://lite-ra.com/2017/11/post-3585_3.html


〔天木直人の記事に戻る→〕 とても国民がそれを許すとは思えない。やはり,安倍政権は加計学園疑惑から逃れられない。このまま安倍首相が加計学園を認めるなら,安倍政権は加計学園とともに終わる。自業自得である。
 註記)http://kenpo9.com/archives/2849

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<転載終了>