世相を斬る あいば達也さんのサイトより
https://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/307fea195859bca002efc98ee937445e
<転載開始>
●一強政治の増長と脆さ露呈の加計森友 脆さは世論に弱いという事実

穴だらけの公文書管理、異様な海苔弁状態の情報公開。挙句に、秘密保護法は、政府が勝手に指定でき、何を指定したかさえ、秘密だと云う。このような法制度の国で、先進国の普遍的価値だと豪語する“安倍一強政治体制”は、民主主義のイロハ、国民の知る権利を保証していると言えるのだろうか。

まったく、安倍政権は、そのことに真正面から応えていない。世界の紛争の火付け役である、20世紀の悪の枢軸国アメリカにおいてさえ、ニクソンやクリントンや、或いはトランプが、国家権力に独立した機関で、追求を受ける羽目に陥ると云うのに、敗戦後、国際標準になるべく制定されて日本国憲法下においても、穴だらけなのだ。まぁ、最高の憲法下であっても、それをあつかう人間の邪さが、普遍的価値を守ろうと、いや、破ろうとする限り、その国の制度は耐えきれないものだと、今回の“安倍一強“で知らされた。
 
現状は森友問題を皮切りに、おそらく、加計問題でも、公文書の改ざんは露呈することになりそうなので、注目は、どこまでメディアが安倍政権の悪臭を国民有権者に知らせることが可能かにかかっている。朝日・毎日・東京・共同など紙上マスメディアと「NHK」及び民放のテレビニュース、ネットメディアやツイッター、ブログ等々が、どこまで情報伝達を続けられるかが肝のようだ。ファシズムのような一強政治でも、あらゆる分野の情報伝達手段が、完璧に言論統制されていない国では、倒閣が出来ると云う前例を作るべく、頑張りたいものである。

本日は上述のような筆者が思った現状の森友加計問題の解決が、右往左往している元凶は、日本の公文書管理と情交公開の問題なのだと感じたことを伝えたかった。本日は、このあと、先日お約束しておいた“財界にっぽん”の特別企画「藤原肇・本澤二郎が語る日本の現在と未来」の前編を、朝日の公文書に関する解説記事の後の参考掲載しておく。


≪公文書の軽視、背景に 貧弱な態勢、監視逃れの手法横行
解説  
「国が意思決定を適正かつ円滑に行うためにも、国の説明責任を適切に果たすためにも必要不可欠」――。
 公文書の管理について、福田康夫首相の下で発足した政府の有識者会議は2008年の最終報告でそううたっている。提言に基づき、公文書管理法は、麻生太郎政権下の09年に制定された。そのルールを破り、公文書を隠す目的で、ウソの公文書を作成したのが、森友学園の決裁文書をめぐる財務省のふるまいだ。公文書は「民主主義の根幹を支える基本的インフラ」だが、その精神を軽視する姿勢が今回の改ざんにつながっている。
 政府機関がふだん使っている公文書の管理について、もともと日本には監視・監督・指導をする機関がなく、公務員の都合で廃棄したり隠したりする不祥事が相次いだ。こうした状況をただすため、公文書管理法では首相に、各省庁に改善を勧告したり、報告を求めたりする権限を与えた。
 ただ、実務を担う内閣府大臣官房の公文書管理課の職員は15年度で19人。独立行政法人・国立公文書館の常勤職員51人とあわせても、米政府の国立公文書館・記録管理庁(NARA)に3千人近くの職員がいるのに比べ、日本の態勢は貧弱そのものだ。しかも、森友問題での財務省や、南スーダンに派遣された自衛隊の「日報」を隠した防衛省のように「保存期間1年未満」で廃棄扱いにするなど、その監視を実質的に逃れる手法が横行している。特に、メールなど電子データは廃棄が常態化。その揚げ句に決裁文書の改ざんとそれに伴う元文書の隠滅まで行われていた。一方、諸外国では、電子データへの対応など公文書管理を進化させており、米政府は、幹部公務員のメールを全て自動的に保存する仕組みを導入している。
 内閣府の公文書管理委員会の委員を務める三宅弘弁護士は「日本は周回遅れ。極めて立ち遅れている」と嘆きつつ、こう提言する。  「NARAはスケールが全然違う。あれだけの大きな態勢だからできることがある。日本でも、定年で退職した公務員を雇って、せめて数百人の態勢にし、各省庁に『この文書を残してくれ』と言えるようにしなければならない。また、文書を決裁したらその電子データも自動的に確定する仕組みにしたほうがいい。これは喫緊の課題だ」(編集委員・奥山俊宏)  ≫(朝日新聞デジタル)


≪藤原肇・本澤二郎が語る日本の現在と未来-松下政経塾政権のスタートとその真相-(2011年11月号)
慧智研究センター所長 ジャーナリスト 藤原 肇  
ジャーナリスト 本澤二郎

【わが国は今、歴史的な困難に直面している。長引く景気の低迷の中で3・11地震による東日本大震災が東北地方を襲い、さらに原子力発電所の爆発事故による放射能汚染を筆頭に、民主党政権の稚拙な対応で被災者は泣いている。復興に向けて政治がダイナミックに取り込むどころか、相変わらず権力闘争にあけくれている。その実態はまさに危機的である。気鋭かつ異色のジャーナリスト2人が鳴らす警鐘に耳を傾けたい。(9月1日)】

本澤 実は今日、僕は一番最初に聞きたいことがあるんです。 日本人に聞いてもなかなか分からないことなんですが、今年は外国へは一度、上海にしか行ってないんです。 それで秋から暮れにかけて一度行きたいと思っているんです。 ところが、今、超円高にもかかわらず格安のチケットが全然、格安じゃない。確かにガソリンも高騰したまま。 しかし、超円高がそれをカバーしているはずなんですが燃油サーチャージとかいってべらぼうに高い。 このカラクリが何なのか。恐らく石油業界も含めていろんな状況を上手く利用して相当ボロ儲けしているのではないかと疑っているのですが、 残念ながら僕は経済が分からないので(笑)教えていただきたい。
藤原 カラクリがあるところよりも、日本経済は完全に死に体ですから円高還元をするゆとりがないのです。 ただ、一見、金があるように見えるのは、企業がホールディング会社になって、例えば武田製薬が1兆円以上のスイスの会社を買収したりしているが、 あれは自分の金ではない。ファンドの金を動かしているだけで虚飾にすぎない。
 経済の話は後半に譲って、今年の民主党の代表選挙の結果、松下政経塾の一期生が首相になったことについて、 あなたから教えてもらわなければいけない (笑)。というのも、僕はこの国に来た時には新聞・テレビは一切見ないことにしている。 余計なゴミが入っているので一週間滞在して外国に行くと、元に戻るのに三週間、三倍の時間がかかってしまう。
本澤 それは正解ですよ。僕も新聞を読むのを止めて七~八年になります。読むと訳が分からなくなってしまう。一般国民を誑かす内容なんですね。 その結果、今年の代表選で野田(佳彦)が代表になった。  つまり、野田総理大臣をつくるために海江田(万里)を叩きまくった。それで見事に 〝どじょう内閣″ができ、〝よいしょ記事″ を 書きまくっている。それまで野田は財務大臣として何もしていないばかりか、円高に対して4兆円も市場介入しても全然効果なし。 彼は落第生ですよ。その落第生をここ数日間、新聞・テレビは褒め称えた記事を流している。
藤原 松下政経塾から初めて首相が生まれたことはとてつもない大変なことだと僕は思う。
本澤 そうですね。 藤原 これはまさに1980年代に中曽根が首相になった時、日本にファシスト革命が始まると、非常に危機感を持ちましたが、それに匹敵する危機感を持っている。

■落第生首相が誕生
本澤 藤原さんの先見の明は凄いですよ。正直なところ、僕は1972年中ごろから中曽根番の記者をやってまして、ある意味で中曽根を側面から支援していた。
 当時、彼の最大の弱点は、青年将校上がりで軍国主義思想の持ち主ですから財界の支持が全くなかった。それで「経済界にもっとテコ入れしなければ大成できませんよ」とか 「土光(敏夫)さんを頂点とする経済界が今一番願っていることは行財政改革だから、行政改革を必死にやれば財界と仲良くなれますよ」みたいなことを、僕なんか教えていた方なんですよ。
 そんなことで彼がいざ総理になった頃まではまだ安心していた。ところがワシントンに行ったとたんに土下座して「日本は不沈空母です」と。 ソ連と戦争をしても日本は大丈夫ですよみたいなことをレーガンの前でやっちゃった。それで愕然とし、以来、反中曽根になった。
藤原 そうですか。僕は1970年代から中曽根は非常に危険な人物とみていた。特に福田(越夫)内閣が誕生した時に、ある雑誌に 『60年安保とファシスト革命の失われた鎖の輪』というタイトルで、福田内閣はファシスト革命の中間点と位置づけ、その後のファシスト革命を中曽根がやると書いた。
 実は私、ファシズムの勉強をするためにヨーロッパに行った。ファシズムとナチズムに関しては日本で最も勉強した一人です。
本澤 そうですか。僕はすっかり油断していたんですね。
藤原 しかし、松下政経塾内閣ができたことについて、日本ではあなたが一番危機感を持っており、その辺りの背景をいろいろお聞きしたい。
本澤 松下政経塾は、これはまさにメディア戦略の成果といえます。多くの国民が尊敬している 〝経営の神様″ が創った政経塾というこ とで僕もそれにだまされていた人間の一人で、当初は悪いイメージはまったくなかった。ところが、十年位前から「はてな?」となってきた。 民主党内で彼等OBが中枢を占めるようになってから、話す内容、行動が可成りファシスト的で、調べる必要があると思った。
 調べていくと、松下幸之助が70億円で塾を立ち上げている。僕は政治に影響力を行使できる巨大企業を 〝財閥″ と呼んでいるが、したがって、 塾は松下財閥そのもので、その財閥の政治部門です。その一財閥の政治部門が政権を牛耳っているというのは、戦前、戦後を通して初めてのことです。 かつて財閥は侵略戦争をやり戦後解体されたから、彼等はじっと沈黙して目立たないようにしていた。今は財閥から初めて経団連会長が出ていますが、 ともかく一財閥が日本の政権を牛耳ったというのは、空前絶後の非常事態といえる。最初は市民派ということで菅内閣を傀儡で使っていたが、 今度は正真正銘の一期生が総理大臣になった。
藤原 実は、僕は松下政経塾というかPHPとは30年以上の長い付き合い歴史がありました。
本澤 えー、その辺のことを詳しく聞きたいですね。
藤原 PHPは僕がエネルギー問題に詳しいということで、「VOICE」 の副編集長が読者だったこともあり、「創刊号を出したから 21世紀問題について、寄稿して欲しい」と言ってきた。そこで記事を書く暇はないが、21世紀は老人問題が大事だから、対談ならOK」 と返事してある作家と対談した。 そうしたら、2000年の12月号まで25年以上も、航空便で毎月アメリカまで送ってきた。凄い資金量と工作能力だと手の内が良く分かったが、 PHP研究所は若い研究者を「VOICE」にスカウトして、次に「諸君」や「正論」に送り込む役割を演じていたのです。
本澤 PHPは松下政経塾の司令塔で、「VOICE」はその機関誌ですね。 藤原 その通りです。それから五年後くらい経った時に、PHPの 総帥の江口克彦という人が、帰国する時に会いたいと連絡して来た。 そして、彼が京都から出てきて対談をしたが、この段階で外国のジャー ナリストから江口という人が、松下幸之助の隠し子だという話を聞いていたのです。
本澤 その話は僕も聞いたことがある。まさに幸之助の側近中の側近なんでしょうね。だからPHPが政経塾の指令塔で、前原や野田らに対して指令が出ている。

■カルト集団PHP
藤原 彼に会った時、いつも雑誌を送ってくれていることのお礼を述べた後、僕の目から見ると、毎号松下幸之助の記名記事が載って いるが、5~6人の若い人が書いていることはすぐに分かる。どうして松下さんの隣りに若い人を育てるためにも名前を載せてあげないのか、 といった批判的なことを言ったら、神様を批判する藤原は危険人物ということで、対談はボツになった。
本澤 そうですか。
藤原 それでもVOICEは30年近くも、毎号送ってきましたね。
本澤 江口氏とは今も交流はあるのですか。
藤原 ないないー。  僕は松下幸之助が政経塾を作った段階で、外国の諜報機関の人物から、松下幸之助が青山にマンションを借りてある男を住まわせ、その 母親が一緒に住んでいるが、その母親は松下のオンナではないという話まで取っていた。その若衆宿が松下政経塾の始まりだったとか。
 しかも中曽根内閣の時に京都大学の高坂正尭教授が政府委員会の委員長や委員を数多くやっていた。
本澤 そうですね。
藤原 彼が東京に出てきた理由は男漁り。この情報も外国の諜報機関の連中からです。
本澤 (驚きながら) そういうことっだったのですか。
藤原 米国というより世界では、諜報機関においては強請るタネはホモ人脈が当り前になっている。
本澤 ほうー。
藤原 高坂の弟子が前原でしょう。
本澤 そうです。前原は高坂教授に言われて松下政経塾に行ったと言われています。
藤原 高坂はエイズで亡くなっていて、京都では知る人ぞ知るです が、日本のメディアは一切報道していない。実は、中曽根政権時代に海軍短現人脈が目立ち、男の友情が取り沙汰されたことがある。 男の友情は秘密を守る口の堅さに由来し、情報関係における歴史のキイワードです。『スパイキャッチャー』などを読めば、ホモ人脈 が重要な役割を演じていて、KGB,MI6,CIAといった諜報機関を支配していた。そのことは『平成幕末のダイアグノシス』の 中にヒントとして書いて置いた。 だが、日本の皆さんは、日本の裏社会のことは暴力団、同和、カルトの3つしか言っていないが、もう一つホモというのがある。 これは世界で通用する言葉だが、日本では分かっていても表には出てこない。
本澤 いや、全然分からないですね。
藤原 それは今、日本にはろくな情報機関がいないからだ。25年位い前は有楽町の電気ビルに優秀な 外国の新聞記者、情報機関がいっぱいいたが、そういう連中から情報を取ると全部出てくる。しかし日本人の記者は、外国の情報機関 を相手に情報を採れる人がいなかった。だから僕は今から30年前に石油事業を止めてフリーランス・ジャーナリストをやり始めた。
本澤 しかし中曽根さんはかつて著名な女性金庫番がいましたからそういう世界にいるとは思えない。
藤原 いやいや、両刀使いがいっぱいおり、むしろそれが当り前。 最近、岩瀬達也が『新潮45』に松下幸之助のことを少し書いているが、彼は奥さん以外の女性のことにふれているものの、他の女性で はなく若衆を相手にする世界には触れていないのが惜しかった。つまり、松下政経塾があってPHPはある意味、幸福○△党と同じでカルトといえる。

■本質は改憲軍拡派
本澤 今のお話は何か分るような気がする。僕も政経塾を取材する まではPHPのことは分からなかった。取材を進めていくと本丸はPHPで、そこから永田町へ指令が出ると、今の国対委負長のように 自民党にもOBがいるから、民主、自民双方に指令が届く。ですから政経塾は絶対に超保守から外に出ない。実際、民主と自民それ以外にはいない。
 特に調べていくと、心配になってきたのは、われわれ流に言うといわゆる改憲・軍拡派。戦争に加担する側、軍事産業とのつながり、 前原が特にそうですね。それとワシントン右派とのつながりが非常に強いことが分かった。リベラルでは全然ない。前原はもちろん、 野田もそうです、野田は最近、韓国で大騒ぎになったが、A級戦犯は戦争犯罪者ではないといって、怒りをアジアからくっていますよね。基本的に可成り偏向思想の人 たちだ。だから僕は非常に心配なんです。
藤原 そうした心配については日本を離れて外で見ていると、クリントン大統領も学んだワシントンのジョージタウン大学の中にある戦略国際 問題研究所(センター・フォー・ストラテジック・アンド・インターナショナル・スタディーズ=CSIS)。ここは実は、ナチス思想のアメリカ版ゲオポリティークスの砦です。
 ジョージタウン大学はアメリカにおけるカトリック教会及び、イエズス会創設の最古の歴史を持つ大学で、日本ではそのヴァチカンのお目付け役としての上智大が、 東京の中心の四谷にある。そこには日本の反動思想の扇動者の渡部昇一とか、保守思想の大家だった篠田雄一郎教授が輩出している。
本澤 小泉元首相が、英語が得意というだけの理由で可愛がっていた女性議員(猪口邦子)もそうでした。小泉チルドレンの一番手で、 初当選してすぐ大臣になった。上智大の教授でその後、復職した。
藤原 上智はマッカーサー時代から占領軍の後押しがあり、あんな良い場所を確保している。
 そういう意味でCSISは、世界戦略の中心になっているが、そこに実は、京セラの稲盛和夫(稲盛財閥)が5億円(6億5千万ドル)を提供して理事に納まっている。
本澤 (驚いて)そうですか。
藤原 だから稲盛の関係で京都は皆CSISに行く。
本澤 松下政経塾もですか。
藤原 いえ、政経塾だけでなく、小泉進次郎もCSISの日本部長をやっていたマイケル・グリーンのラインでそこに入っている。
本澤 成る程-。
藤原 だからアメリカの対日戦略の拠点としてのジョージタウン大学は注目しなければならない。
 もう一つは、英国のアメリカ支配としてのコロンビア大学。進次郎はコロンビア大学からCSISに入っている。だいたい彼はコロ ンビア大学に入学できる力はなかったのに枠外で入った。ジェラルド・ カーチス教授というジャパン・ハンドが一役かった。
 カーチスは日本に来て、大分県の佐藤文生の選挙を密着取材して「代議士の誕生」を博士論文に仕立てて日本通として認められるようになったが、 実力的には?がつくような人物で、しかし、奥さんのみどり夫人が優秀だった。
本澤 日本人ですか。
藤原 もちろん。アメリカの対日関係者の奥さんは、ほとんどが日本人ですよ。
本澤 成る程-。
藤原 奥さんが優秀だと、その男は出世する(笑)。ライシャワーもそうで、ハル夫人は松方財閥の お嬢さんでした。とにかく日本の女性は凄いですよ。世界のいろいろな国で奥さんになってるから、子どもができればその子は対日専門家になる。 世界のことを知らないからそういうことを調べた日本人はほとんどいない。もっとも、そうしたことを書くと人脈を断たれるのでアメリカにいる間だけは、 危ういという理由もあって僕も書かなかった。
本澤 対談に先だっての雑談で、藤原さんが日本はアメリカの属国ではなく、属領だとおっしゃったがよく分かりますね。
藤原 なぜ属領かというと、例えばマイケル・グリーン。彼は大臣でも政府の高官でもない。CSISの日本部長だった。 しかも、アメリカの対日要求を反映させるためのエージェントにすぎない。それにタコ入道のアーミテージだって国防次官補の属僚に過ぎません。
 もうひとつ、アメリカの重要な大学としてジョーンズ・ホプキンス大学がある。この大学はワシントンに高等国際研究所を持っており、 そこのサナイエル・セイヤー教授の手引きで、1954年に中曽根が初めてハーバード大の夏期講座に参加した。その前にセイヤーはCIAのアジア太平洋部長だった。 それが縁で中曽根はCIAとつながった。ただ、中曽根は正力みたいなおっちょこちょいと違い、コードネームももたないからアメリカの隠れエージェンシーとして 出世するのに成功した。
本澤 秘密の代理人みたいなものですね。
藤原 そうそう。中曽根はそれで首相になれたわけですが、結局、ジョーンズ・ホプキンス大学の系列でもってハーバードの キッシンジャーのゼミに出席して、そこで洗脳されて、原子力の重要性をたたき込まれた。帰国後は、彼の伝記を読むと、手柄話として自分が 原子力予算をつけたことを書いている。
本澤 そうですね。
藤原 正力がスパイになった同じ時期に、中曽根もアメリカに協力していたことがはっきりする。  アメリカには外交官になる大学が2つあります。ひとつはジョージタウン大学で、外交官になるための学部がある。もうひとつは、 ハーバード大学とタフト大学が共同で、外交官になるための大学院大学を持っている。そこの大将が日本大使になると予測が流れた ジョセフ・ナイ教授です。
本澤 あ~、ジョセフ・ナイ。成る程ねー。
藤原 その事ひとつとっても、日本にはアメリカに対する研究機関がひとつもないから、本当の情報を知る人がいない。
本澤 特にアメリカの情報はまったくないですね。
藤原 アメリカにいる時には、僕もそんなことは書けない(笑)。だから適当にぼかしてヒントだけは書いてるから、 分かる人には分かるんですが、日本人は自分で考えて絵を作る才能が残念ながらない。答を書いてやらない分からないわけですね。 だから書評で飯を食っている立花隆や佐高信などは、私の本は敬遠して書評しようとしない。
 日本には謀略史観というのがあって、やれロックフェラーがどうだ、フリーメイソンがどうだとか出鱈目を書いているのを皆んな読んでいる。 やはり自分でフィールドワークをしなければだめだ。
本澤 確かにそうだ。
藤原 取材をして、あるいは事件を知っている人が死ぬまで絶対に話さないというのを聞き出す能力が必要だが、 そういう能力を持った新聞記者がいない。皆んなサラリーマンだし、下手に書くと消されてしまう。しかし、今回出した『生命知の殿堂』は 世界で最初のカミトロニクス書籍で、従来の紙の本と電子本を組み合わせて、情報を行間と遠近法で読み解くようになっている。 だから、パソコンで開くと、そういう記事が全部出ており、紙には書けなくても2~3年先には世界中の半分はカミトロニクスになると思う。

■稲盛財団が資金を
本澤 今の話と関連すると思うが朝日新聞の阪神襲撃事件で記者が殺されましたよね。事件の犯人が「俺がやった」と 言って出てきてその後、週刊新潮に2~3回連載された。しばらくすると俺が犯人だという人物の核心は、自分は頼まれてやったんだと。 頼まれた先はCIAであると仄めかすわけですよ。そうすると途端に週刊新潮が謝罪文を載せて、その本人は分けの分からない形で死んじゃうわけです。 僕は完全に消されたと思っているんですが、それで何んとなく、CIAはますます日本では恐怖の対象にされてしまう。
藤原 CIAというのはわれわれ自由人と違って、役人として優秀な人が多く知識を一杯持ってる。 しかし、実際に自分でフィールドワークしてやっている人は本当に少ない。例えば「CIAは何をやったか」を書いたベアーみたいな人物は やはり組織の硬直性に愛想を尽かして辞めている。官僚組織と優秀な人とは合わないからですね。 官僚組織にいるのは頭が良く日本の役人と同じで、退職金を一杯もらい、天下りするという人が多い。
 そのことはさておき、CSISの話に戻すと、例えば、国務長官のヒラリー・クリントンとかブレジンスキーとか、あるいは、国防副長官をやった リチャード・アーミテージのように、アフガン戦争の時にパキスタンに行き大統領に向かって「協力しなければパキスタンを石器時代に戻してしまうぞ」 と脅すような、倣慢な奴が集っている。
 ただ、ここで何故、稲盛がCSISに基金を提供して、CSISの中に「アブジャイア・イナモリ・リーダーシップ・アカデミー」を作ったことに触れる必要がある。 アブシャイヤーはCIAと関係の深い諜報の専門家で、レーガン時代にNATOに大使として派遣され、ミサイル問題に精通していることで知られている。 しかも、CSISはナチスの生存圏の思想を作った、ハウスホーファーの思想を米国に輸入する目的で、イエズス会のジョージタウン大学に作られたシンクタンクとして、 地政学に基づく世界戦略を展開している。 松下政経塾-稲盛財団-ナチスの親衛隊の思想という、こんな不気味な構図が見え隠れしており、ヒムラーが作った親衛隊の組織構 成は、イエズス会を手本にしていることは良く知られ、近代化がゲシュタポを育てた事実が気がかりです。
 また、ハウスホーファーという人物は、日露戦争の頃に日本に駐在武官として来ているが、彼はドイツの地政学者でミュンヘン大学の教授だった。 その弟子が副総統になったルドルフ・ヘスであり、彼はヒトラーの『わが闘争』の口述筆記をしただけでなく、メッサーシュミットで英国に飛んだ奇妙な 行動をしているが、ヘスは渾名が「お嬢さん」でホモとして知られている。そういう流れを辿っていくと、ナチスの分派が日本に流れてきて、松下政経塾になり、 稲盛財団になる。こういう大変な状況が起きていることを、日本で書けるジャーナリストがいない。
 日本では松下政経塾の首相が誕生したという程度の扱いだが、これは大変なことなんですよ。
本澤 外交面でも外交戦略面でも当然、影響が出てきますね。
藤原 野田という男が最初に現われてきたが、これからはアメーバーのような奇妙な連中がぞろぞろと現われてくる。
本澤 稲盛がね……。我々には稲盛のイメージは悪くなかったのですがね…。     (一部敬称略・以下次号)
 ≫(財界にっぽん)



<転載終了>