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« シリア - 二都市の陥落 | トップページ | 2 プーチン大統領「非常に強力な新型弾道ミサイル開発した。米のMDは意味が無くなる」 »

2018年4月28日 (土)

★シリア政府は内戦で化学兵器を全く使っていない?

シリア政府は内戦で化学兵器を全く使っていない?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 2011年からのシリア内戦では、化学兵器による攻撃が何度も行われている。

ウィキペディアによると、直近のドウマの化学兵器攻撃(劇)までで、合計72回、

化学兵器が使われた。このほか、国際機関のOPCWやUNHRCの報告書にだけ

載っているものもある。13年3月19日にカンアルアサル(アレッポ郊外)の

シリア政府軍基地に対して反政府軍がサリン入りの手製ロケット弾を撃ち込んだ

攻撃、15年8月21日にマレア(Mare'a、アレッポ郊外)の住宅地にISが

マスタードガス入りの砲弾を50発以上打ち込んだ攻撃など、4件は反政府勢力

の犯行だとされている。

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Use_of_chemical_weapons_in_the_Syrian_Civil_War

Use of chemical weapons in the Syrian Civil War From Wikipedia

 

 今年4月7日のドウマの攻撃劇など、白ヘルメットなど反政府側が「政府軍が

化学兵器で攻撃し、市民が死んだ」とウソを喧伝しただけで、実際の化学兵器攻

撃が行われていないものもいくつかある。「政府軍が化学兵器で攻撃してくるの

ですぐ逃げろ」とウソを言って住民を避難させ、そのすきに空き巣に入るといっ

た事案もあった(14年4月29日のアルタマナなど。国連報告書S/2016/738

54ページ#13)。塩素やサリンが散布されて死傷者が出ているが、政府軍と反政

府勢力のどちらがやったのか、OPCWが確定できなかったものも多い(現場調

査に入れない、証言が人によって食い違っている、物証がないなど)。

 

http://www.securitycouncilreport.org/atf/cf/%7B65BFCF9B-6D27-4E9C-8CD3-CF6E4FF96FF9%7D/s_2016_738.pdf

S/2016/738

 

http://tanakanews.com/180414syria.php

シリアで「北朝鮮方式」を試みるトランプ

 

 だがそれらの「反政府側が犯人」「反政府側がウソを喧伝したが化学兵器攻撃

はなかった」「誰が犯人か不明な化学攻撃」を除いたものの多くについて、シリ

ア政府軍が化学兵器を使ったと、OPCWやUNHRC、欧米マスコミが「断定」

している。マスコミは、白ヘルが捏造した動画などを鵜呑みにして大々的に報じ

てきた。対照的に、OPCWは犯人(化学兵器使用者)を断定するのに慎重だ

が、最近になるほど米英の圧力を受け、政府軍犯人説へと飛躍しがちだ。UNHRC

(国連人権理事会)は、OPCWの調査結果を使い、慎重なOPCWが犯人を

断定できない事案に関して「大胆」に政府犯人説を断定する傾向だ。

 

http://www.ohchr.org/EN/HRBodies/HRC/RegularSessions/Session27/Documents/A_HRC_27_60_ENG.doc

UNHRC : Report of the independent international commission of inquiry on the Syrian Arab Republic

 

 シリア内戦の化学兵器攻撃事案で、国際政治的に重要なのは3件ある。

(1)13年8月21日のグータ、(2)17年4月4日のカーンシェイクン、

(3)今年4月7日のドウマ、の3つで、いずれもシリア政府軍の仕業と喧伝され

ている(実はすべて濡れ衣だが)。(1)は、当時のオバマ大統領に対し、軍産や

マスコミから「米軍がアサド政権を倒すシリア攻撃に入るべきだ」と強い圧力を

受け、濡れ衣で開戦したイラク戦争の愚を繰り返したくないオバマが、ロシアに

問題解決を頼み、今に続くロシアのシリア進出への道筋をつけた。(2)は、

17年4月6日のトランプ大統領によるシリアへのミサイル攻撃につながったが、

後で、シリア政府軍の仕業と断定できる根拠がない(濡れ衣攻撃だった)と、

ティラーソンやマティスが認める事態になった。(3)は、中東大戦争や米露

世界大戦(もしくは多極化)への瀬戸際状態を引き起こしている現在進行形だ。

 

http://tanakanews.com/170411syria.php

ミサイル発射は軍産に見せるトランプの演技かも

 

http://tanakanews.com/130828syria.htm

無実のシリアを空爆する

 

http://tanakanews.com/130913syria.php

シリア空爆策の崩壊

 

 私は、今回の記事の題名どおり、シリア内戦の72回以上の化学兵器使用のな

かで、シリア政府軍が化学兵器を使って攻撃したと確定的に言える事案が一つも

ないのでないか、と考えている。シリアのISアルカイダは、サリンや塩素ガス

を持っている。政府軍が通常兵器で攻撃してくるのに合わせて、それらの化学兵

器を手製のロケット砲や手榴弾などの形式で発射し、住民に被害が出ると、その

場で撮影(もしくは仲間内で演技して事前に制作)した動画をアップロードし

「政府軍が化学兵器で攻撃してきた」と喧伝し、それを受けて米英で、ISカイダ

を支援する軍産の一味であるマスコミと当局が「アサドの仕業」を「確定」する

ことを延々と繰り返してきた、というのが私の見立てだ。

 

http://tanakanews.com/161207russia.php

進むシリア平定、ロシア台頭、米国不信

 

 サリンは、トルコの化学企業からトルコの諜報機関が原料を入手してシリア反

政府勢力に渡していた。トルコは、16年にISカイダを見捨ててロシア側に転

じており、その前後から反政府側のサリン在庫が減り、代わりにプールの浄化剤

を転用して造した塩素ガスの使用が増えた。サリンや塩素ガスによる攻撃は、手

製の小型ミサイルや手榴弾によって行われている。いずれも政府軍でなく、民兵

団(テロリスト集団)である反政府勢力の手法である。

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Saraqib_chemical_attack

Saraqib chemical attack - Wikipedia

 

http://en.m.wikipedia.org/wiki/Ashrafiyat_Sahnaya_chemical_attack

Ashrafiyat Sahnaya chemical attack - Wikipedia

 

 米英軍産と傘下のアルカイダがグルになり、13年8月21日のグータの化学

兵器攻撃の濡れ衣をシリア政府にかけた後、ロシアの仲裁で、シリア政府はそれ

まで持っていた(がシリア内戦で使っていなかった)化学兵器を、米露の検証の

もと、すべて廃棄した。シリアが持っている化学兵器を全廃してしまえば、もう

米英もシリアに化学兵器攻撃の濡れ衣をかけられないと露シリアは考えたのだろ

うが、それは甘かった。

 

http://tanakanews.com/151004syria.php

ロシアのシリア空爆の意味

 

http://tanakanews.com/151221syria.htm

シリアをロシアに任せる米国

 

 シリア政府が化学兵器を廃棄した後、シリア内戦での化学兵器使用は、むしろ

増加した。ウィキペディアに載っている化学攻撃の回数は、グータの攻撃の前の

1年間が17件だったが、その後の1年間は27件だった。化学攻撃の濡れ衣で

非難されるのがいやで化学兵器を破棄したシリア政府が、その後の化学攻撃をや

るはずがない。これらの27件や、その後現在までの30件近くの化学攻撃は、

すべて反政府側が政府に濡れ衣をかけるためにやったものと考えられる。

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Use_of_chemical_weapons_in_the_Syrian_Civil_War

Use of chemical weapons in the Syrian Civil War From Wikipedia

 

 15年秋からは、ロシア軍がシリアに進出した。これで、反政府勢力に対する

シリア政府軍の優位は確立した。アサド政権は、内戦終了後もシリアで政権を維

持できる可能性が高まった。国際的なイメージ改善がアサド政権の目標の一つに

なった。化学兵器の使用は、国際イメージを悪化させる。ロシアの支援を受けて

軍事的に優勢になったシリア軍は、軍事戦略の面でも、化学兵器を使う必要が全

くなくなった。だが、15年秋以降も、シリアでは10回以上の化学兵器による

攻撃があった。これらがシリア政府軍の仕業であるとは考えられない。

 

http://tanakanews.com/180307syria.htm

いまだにシリアでテロ組織を支援する米欧や国連

 

▼3大案件は反政府側が犯人だった可能性が特に強い

 

 以下、シリア内戦で化学兵器が使われたとされる個別の案件について考察する。

まずは、上記した3大案件から。

 

(1)13年8月21日のグータ。アルカイダが占領するダマスカス近郊のグー

タ地区の2箇所に、サリン入りのロケット砲が撃ち込まれた。ちょうど国連の化

学兵器調査団が同年5月の化学兵器使用について調べるためにダマスカスに着い

た直後のタイミングで発生した。タイミング的に、アルカイダが政府軍に濡れ衣

を着せるためにやった感じだ(シリア政府は、国連調査団の現地調査の要請をす

ぐ了承した。シリア政府が犯人なら、現地調査の了承を遅らせるはずだ)。事件

後すぐ(アルカイダの「上部機関」である)米英の政府やマスコミは、シリア政

府軍の仕業だと断定し始めた。

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Ghouta_chemical_attack

Ghouta chemical attack From Wikipedia

 

http://undocs.org/en/A/68/663

United Nations Mission to Investigate Allegations of the Use of Chemical Weapons in the Syrian Arab Republic - Final report

 

 UNHRCは、報告書(A-HRC-25-65_en18-19ページ #127-131)で、

13年8月21日のグータと、13年3月19日のカンアルアサルという、2件の

化学兵器攻撃で使われたサリンの物質的な特質(markershallmarks)が共通し

ており、犯人(使用者、化学兵器保有者)が同じである可能性が高いと書いている。

UNHRCは、このサリンは質が高く、こういったものを作れるのはISカイダ

のような民兵団でなく、シリア政府など国家機関だけだという理由で、2つの事

件はすべて政府軍の仕業だと断定している。

 

http://www.ohchr.org/EN/HRBodies/HRC/RegularSessions/Session25/Documents/A-HRC-25-65_en.doc

A-HRC-25-65 : Report of the independent international commission of inquiry on the Syrian Arab Republic

 

 だが、すでに書いたように、アルカイダはトルコの諜報機関(=国家機関)

からサリンの原料を供給されていた。事情を知らないトルコの警察が、シリアに

運び込まれる途中のサリン原料をシリア国内で見つけて取り締まろうとして、

諜報機関と悶着する事件も以前に起きている。

 

http://www.counterpunch.org/2015/10/23/hersh-vindicated-turkish-whistleblowers-corroborate-story-on-false-flag-sarin-attack-in-syria/

Turkish Whistleblowers Corroborate Story on False Flag Sarin Attack in Syria

 

http://www.zerohedge.com/news/2015-10-23/2-turkish-parliament-members-turkey-provided-chemical-weapons-syrian-terrorist-attac

2 Turkish Parliament Members: Turkey Provided Chemical Weapons for Syrian Terrorist Attack

 

 今年1月のロイター報道によると、OPCWは、上記のグータとカンアルサル

だけでなく、2017年4月4日のカーンシェイクンの化学兵器攻撃で使われた

サリンも、他の2件と物性が同じであるという調査結果を出した。ロイターは、

このサリンがシリア政府軍の所有物であるという前提で報じている。だが、グー

タとカンアルサルとカーンシェイクンが、同じサリンを使った、同一勢力による

攻撃であるという、OPCWやUNHRCも認める「事実」をもとに考えると、

むしろ3つの化学攻撃は、いずれも反政府勢力の仕業である可能性の方が高い。

 

https://www.reuters.com/article/us-syria-crisis-chemicalweapons-exclusiv/exclusive-tests-link-syrian-government-stockpile-to-largest-sarin-attack-sources-idUSKBN1FJ0MG

Tests link Syrian government stockpile to largest sarin attack

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Ghouta_chemical_attack

Ghouta chemical attack - From Wikipedia

 

 その理由の1つは、13年3月カンアルサルの攻撃が、シリア政府軍の基地に

向かって反政府勢力(アルカイダ)がサリン入りの手製のロケット弾を飛ばして

きた事案だったからだ。この攻撃の直後、シリア政府は国連に、反政府勢力が化

学兵器を使ったので調査し確定してほしいと要請し、8月に国連の調査団が現地

を調査した。反政府勢力は、化学兵器を使ったのは政府軍だと反論した。13年

8月の国連調査団のシリア入国の直後、グータで、サリン入りのロケット弾が撃

ち込まれる化学攻撃が起きた。

 

 国連調査団は、カンアルサルでサリンが使われたことは認定したが、誰がサリ

ンを使ったかについては、シリア政府の主張を裏付ける証拠が不十分であるとし

て、使用者不明のままとした。だが、国連の調査委員会の一員だったカルラ・デ

ルポンテ(国連戦争犯罪担当主任検事)は13年5月に、化学兵器を使ったのは

反政府勢力だとの判断を発表した。これに対し、米英などが鋭く反発し、翌日に

は調査委員会が「まだ何も結論は出ていない」とする声明を発表した。要するに、

ふつうに考えると反政府勢力が犯人なのだが、そう表明することは米英が反対す

るのでできない状況だった。米英・軍産が、アサド犯人説以外の主張する人に大

きな政治圧力をかけて黙らせ、アサド犯人説を「結論」にしてしまう今の構造が、

13年5月の時点ですでに隆々と繁茂していたことが見て取れる。

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Khan_al-Assal_chemical_attack

Khan al-Assal chemical attack -Wikipedia

 

 13年3月のカンアルアサルの化学攻撃は、反政府勢力(アルカイダ)の仕業

で、それを米英軍産がシリア政府軍の仕業という結論に歪曲した。アンアルアサ

ルと同じサリンが使われた、13年8月のグータと、17年4月のカーンシェイ

クンの攻撃も、アルカイダの仕業だったことになる。これらの3件とも、米英軍

産が結論を歪曲し、人類はアサド犯人説のウソを信じ込まされている。

 

 (2)17年4月のカーンシェイクンの攻撃。反政府勢力は「政府軍がヘリコ

プターからサリンを入れた樽型爆弾を住宅に落とした」と主張している。政府軍

ヘリが樽型爆弾をアルカイダの地元司令官の武器庫つきの家に落としたのは事実

のようだ。政府軍側は「樽型爆弾は化学兵器でなく通常の火薬しか使っておらず、

政府軍の攻撃に合わせてアルカイダがサリンの入った手製の砲弾を撃ち、それを

政府軍のせいにした」と主張している。その他、政府軍に空爆された司令官の

家の武器庫にサリンが保管されており、それが空爆時に散布されたという説もあ

る。OPCWは、犯人を特定していない。

 

http://www.opcw.org/fileadmin/OPCW/Fact_Finding_Mission/s-1510-2017_e_.pdf

REPORT OF THE OPCW FACT-FINDING MISSION IN SYRIA REGARDING AN ALLEGED INCIDENT IN KHAN SHAYKHUN, SYRIAN ARAB REPUBLIC APRIL 2017

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Khan_Shaykhun_chemical_attack

Khan Shaykhun chemical attack Wikipedia

 

 (3)今回のドウマの案件。最近、欧米記者として事件後に初めてドウマの現

地入りしたロバート・フィスクが、地元の人々が皆、4月7日に化学兵器が使わ

れた事実はないと言っていることを確認した。事件当日、ドウマの病院に担ぎ込

まれた人々は、通常兵器の爆弾の噴煙による呼吸困難をわずらっていたが、誰も

化学兵器の被害を受けていなかった。だが、突然白ヘルの一行が病院にやってき

て「化学兵器が使われた」と叫びながら、相互に水を掛け合い、その光景をビデ

オに撮って帰っていった。ロシアの主張どおり、4月7日のドウマでは化学兵器

が使われておらず、米英は、白ヘルによるウソを(意図して)鵜呑みにしている。

 

http://www.independent.co.uk/voices/syria-chemical-attack-gas-douma-robert-fisk-ghouta-damascus-a8307726.html

Robert Fisk visits the Syria clinic at the centre of a global crisis

 

http://www.zerohedge.com/news/2018-04-17/famed-war-reporter-robert-fisk-reaches-syrian-chemical-attack-site-concludes-they

Famed War Reporter Robert Fisk Reaches Syrian 'Chemical Attack' Site, Concludes "They Were Not Gassed"

 

 シリア内戦の無数の化学兵器使用事案に関して、OPCWが報告書で「シリア

政府軍が犯人(使用者)だ(ろう)」と結論づけているのは、私がいくつかの報

告書をざっと見た限りで、国連に出した報告書「S/2016/738」に載っている、

14年4月21日のタルメネスと、15年3月16日のセルミン、14年4月18日

のカフルジータの3件だけだ。これらの件では、いずれも政府軍がヘリコプター

で樽型爆弾を反政府支配地に投下している。反政府側は「樽型爆弾に化学兵器が

入っていた」と言い、政府側は「通常火薬が入った樽型爆弾を落とす際、反政府

側が化学兵器(塩素)入りの手製のロケット弾や手榴弾を撃ってきた」と言って

いる。

 

http://undocs.org/S/2016/738

Third report of the Organization for the Prohibition of Chemical Weapons-United Nations Joint Investigative Mechanism

 

 ウィキペディアの表によると、反政府支配地への樽型爆弾投下後の塩素ガス被

害という、同種類の案件が、14年春から15年春にかけて22件起きている。

OPCWは前出の報告書 S/2016/738で、このうち8件について調査・分析して

いる。政府軍の通常火薬の樽型爆弾投下に、時間的・場所的に、うまく合わせて

反政府側が塩素弾を撃てた案件はOPCWの結論が「政府軍が犯人」になり、そ

れ以外の案件は「犯人不明」になっている。OPCWは、反政府側が政府軍を陥

れるために政府軍の通常爆弾の攻撃に同期させて化学兵器を撃った可能性を(意

図的に)無視している。ウィキペディアも同様だ。この無視を勘案して再検討す

ると、これらの全ては、犯人が政府軍でなく反政府側の可能性の方が高い。

 

http://en.wikipedia.org/wiki/Use_of_chemical_weapons_in_the_Syrian_Civil_War

Use of chemical weapons in the Syrian Civil War From Wikipedia

 

 OPCWは、15年の報告書(s/2015/908140-141ページ)で「政府軍がヘ

リで化学兵器(塩素)入りの樽型爆弾を落とした」という前提で、地元の(反政

府側の)人々の証言と、現場で採取した爆弾の破片をもとに、こんな構造の塩素

弾の樽型爆弾だったというイラストを載せている。これを見ると「化学兵器使用

の犯人は政府軍だ」と思ってしまう。だが考えてみると、反政府勢力の証言をも

とに、想像力をたくましくして破片を組み合わせて「復元」すれば、通常火薬の

樽型爆弾を、化学兵器の樽型爆弾に化けさせることが十分に可能だ。このイラス

トは、政府軍犯人説の証拠にならない。

 

http://www.securitycouncilreport.org/atf/cf/%7B65BFCF9B-6D27-4E9C-8CD3-CF6E4FF96FF9%7D/s_2015_908.pdf

OPCW : s/2015/908

 

 ロシアも参加するOPCWは一昨年まで、UNHRCや米英マスコミに比べ、

犯人探しの結論を出すことに慎重だった。そのため、OPCWが政府軍が犯人だ

と結論づけた案件は(OPCWの報告書の束を私がつらつら読んだ範囲では)、

私が反駁した上記の3件しかない。それと上記の15年報告書のイラストぐらい

だ。だが、これらの慎重なOPCWが出した結論ですら、容易に反駁されうる。

シリア内戦でアサドの政府軍が一度でも化学兵器を使った可能性はかなり低く、

国際社会から好かれたいとずっと思っているアサド政権のイメージ戦略から考え

て、化学兵器を一度も使っていない可能性の方が高い。

 

 

この記事はウェブサイトにも載せました。

http://tanakanews.com/180418syria.htm

以上は「田中宇氏」ブログより

最近のシリアの化学兵器使用は濡れ衣です。うその情報をもとにしたトランプ政権のシリア攻撃は国際法違反です。早く米国はシリアから撤退しなければなりません。以上

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