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2018年5月 4日 (金)

中東大戦争を演じるボルトン

中東大戦争を演じるボルトン
ーーーーーーーーーーーーーーー

 米トランプ大統領が3月22日、安保担当補佐官を、ハーバート・マクマスタ
ーからジョン・ボルトンに交代させるとツイッターで発表した。この人事が意味
するところは、イランとの核協定(JCPOA)をめぐる対立で、協定を破棄し
たいトランプが、協定を維持したい軍産エスタブ(米国上層部の覇権を運営して
きた勢力。深奥国家。トランプを敵視)を打ち破ったことだ。

http://www.presstv.com/Detail/2018/03/24/556409/john-bolton-donald-trump-Mike-pompeo-Republicans
Bolton plans to fire dozens of White House officials: Report

(ボルトンの任命は、先に発表されたマイク・ポンペオの国務長官指名と合わせ、
イランだけでなくロシアや北朝鮮をも敵視するトランプの新戦略だと報じる向き
があるが、ロシアや北は新たな敵視対象になっていない。トランプは最近、ロシ
アと仲良くするのは良いことだとツイートしている。米朝首脳会談の準備もヘル
シンキの予備交渉などで進んでいる。ボルトンはこれまで北やロシアを敵視する
発言も繰り返してきたが、補佐官に任命された直後、これまでの発言は過去のも
のであり、補佐官としてはトランプに尽くすだけだと言っている。ボルトンがト
ランプを北やロシアへの敵視強化に引っ張ることはない。逆に、ボルトンがトラ
ンプの名代として、北やロシアと和解する策の準備をやらされる可能性がある)

http://www.zerohedge.com/news/2018-03-21/trump-obama-and-clinton-didnt-have-energy-or-chemistry-get-along-putin
Trump Lashes Out At "Obama And Clinton's" Lack Of "Energy Or Chemistry" With Putin

http://edition.cnn.com/2018/03/22/politics/john-bolton-fox-news-national-security-adviser-announcement/index.html
Bolton says his past comments are now behind him as he gears up for White House role

http://tanakanews.com/180314korea.htm
米朝会談の謎解き

 子ブッシュ政権でチェイニー副大統領の子分役や国連大使をつとめたボルトン
は、当時から今まで、イランを敵視することを自らの役回りとして続けてきた。
ボルトンは、チェイニーに命じられ、イスラエルと謀ってイランに核兵器開発の
濡れ衣をかける試みを行った。イラクに大量破壊兵器保有の濡れ衣をかけて03年
に侵攻して潰した後、子ブッシュ政権は、イランに同様の濡れ衣をかけて侵攻し
て潰そうとした。その準備を、かつてボルトンが手がけていた。

http://www.theamericanconservative.com/articles/why-a-john-bolton-appointment-is-scarier-than-you-think-mcmaster-trump/
The Untold Story of John Bolton’s Campaign for War With Iran

 イラク戦争は、占領の泥沼と化し、大量破壊兵器の濡れ衣もバレてしまい、軍
産エスタブ内部で、とても評判の悪い戦争になった。イランに核兵器開発の濡れ
衣をかけることは、軍産エスタブ内のコンセンサスとして残ったが、米軍がイラ
ンに侵攻して戦争することは、米国の軍事力や外交信用を自滅させることになる
ので、軍産エスタブも望まないこととなった。イスラエルと親しいボルトンら
「タカ派」や「ネオコン」は、イランの政権転覆を望んだが、軍産内の主流派は、
彼らを疎んじるようになった。こうした流れの先に、2015年にオバマが欧州
や中露も誘ってイランと締結した核協定(JCPOA)がある。

http://tanakanews.com/150420iran.php
イランとオバマとプーチンの勝利

(米英諜報界、軍部、外交界、議会勢力、マスコミなどから成る軍産複合体は戦
後、ソ連を敵視して冷戦体制を構築することで米国の覇権運営権を握った。レー
ガンが覇権の主導役を軍事から金融に替えて冷戦を終わらせた後、軍産は覇権を
軍事主導に戻すため90年代に苦戦した。その時に軍産を助けたのが、イスラエ
ルが軍産系シンクタンクの政策立案者として支援したタカ派とネオコンだ。タカ
派は反米諸国を武力で潰す策を提案し、ネオコンは独裁政権を軍事力で転覆する
「強制民主化」を提案した。軍産によるクーデターの色彩がある01年の911
テロ事件を機にタカ派とネオコンが軍産を牛耳り、ソ連敵視の代わりに、軍産が
裏でこっそり支援するイスラムテロ組織を敵視するテロ戦争の世界体制が作られ、
軍産が覇権運営役に返り咲いた。だが、イラク侵攻など中東戦略が次々と失敗し、
軍産の支配体制への国際信用が揺らぎ、その末にトランプが軍産敵視の大統領と
して出てきた。ボルトンはネオコンと報じられているが、正確にはネオコンで
なくタカ派だ)

http://www.zerohedge.com/news/2018-03-24/obama-people-better-start-packing-their-shit-john-bolton-expected-clean-house-nsc
"The Obama People Better Start Packing Their Shit" - John Bolton Expected To "Clean House" At The NSC

 子ブッシュ政権の中東戦略の失敗の後、タカ派やネオコンの多くが好戦的な発
言を控える中、ボルトンは頑固にイラク侵攻を擁護し続け、イランの政権転覆を
提唱する言論活動をFOXテレビなどで続けた。トランプは軍産が米国の権力を
密かに握り続ける体制を壊すために大統領になった。軍産の一部(のふりをして
軍産を内破させる勢力?)であるネオコンは16年選挙戦でトランプを敵視して
「ネバートランプ」の運動を立ち上げたりした。だがその後トランプは、ネオコ
ンやタカ派が軍産を内破させる勢力であると見破ったのか、就任直前にトランプ
の方からネオコンやボルトンに近づき、イラン協定を破棄する方策をボルトンに
立案させたりした。だがその実行は政権内の軍産側勢力(マクマスター、ケリー、
ティラーソンら)によって阻止されてきた。

http://www.theatlantic.com/international/archive/2017/10/iran-deal-trump-next/542379/
Trump Isn’t Certifying the Iran Deal - What Happens Next?

http://tanakanews.com/171018iran.php
トランプのイラン核協定不承認の意味

 911以降、米国の軍産エスタブは、タカ派やネオコンの影響を受けて全体的
に好戦的になった。だから15年にオバマがイランと締結した核協定(JCPOA)
は、軍産エスタブの一部である米政界やマスコミから「イランに譲歩しすぎだ」
と批判揶揄されつつも(その影響で、JCPOAは90日ごとに米大統領の再承
認を受ける必要がある)、これ以上米国が中東で戦争の泥沼にはまらずに国力を
温存するために必要な策として静かに認知されている。JCPOAは、イランに
核兵器開発の濡れ衣をかけたまま、イランが民生用の原子力開発(医療用放射性
同位体の製造など)を制限する見返りに、国際社会(米露中英仏独)がイランへ
の制裁を部分的に解除する協定だ。

http://tanakanews.com/120110iran.php
イラン制裁の裏の構図

http://tanakanews.com/130925iran.php
イランを再受容した国際社会

 トランプは選挙戦中から、JCPOAを破棄すべきだと言い続けている。トラ
ンプの主張は、今の協定がイランに甘すぎるので、いったん破棄してもっとイラ
ンにとって厳しい新協定を制定すべきだというものだ。だが実際のところ、イラ
ンが核兵器開発しているというJCPOAの前提自体が濡れ衣であることが、世
界にかなりバレている。いったん協定を破棄したら、もう再締結できないだろう。
JCPOAが締結された15年当時に比べ、シリア内戦を露イランが平定しつつ
あるという新事態が加わり、国際社会においてイランやロシアの力が増加し、
米国や英国の力が低下している。

http://tanakanews.com/170211iran.htm
米国を孤立させるトランプのイラン敵視策

 ロシアは、自国がウクライナ・クリミアで米国の濡れ衣戦争の被害にあってい
るため、イランに対する米国の濡れ衣非難を容認しなくなっている。米国が
JCPOAを破棄したら、イランは「我が国は核兵器開発などしていないので再
協定は必要ない」と主張し、ロシアもそれに賛成する。イランに濡れ衣をかけた
米国の不正行為の方が批判される傾向になる。国際社会が大っぴらにイランとつき
あえるようになる。米国の国際信用力がますます低下する。だから米国の軍産エス
タブはJCPOAの破棄に反対だ。逆にトランプは、JCPOAを破棄すること
で、自分のやりたいことである米国の覇権放棄、軍産支配の解体を狙っている。

http://www.presstv.com/Detail/2018/01/19/549500/iran-russia-nuclear-deal-us
Iran's nuclear deal cannot survive if US withdraws: Russia

(イランは核兵器を持つ国家意志がなさそうなので、JCPOAの体制が消滅し
てもイランが核兵器を開発することは多分ない。イランが核保有に向かっている
というのはつくり話だ。今では米諜報界ですら、そう言っている)

http://consortiumnews.com/2017/12/21/intel-vets-tell-trump-iran-is-not-top-terror-sponsor/
Intel Vets Tell Trump Iran Is Not Top Terror Sponsor

 イスラエルは以前、米国がJCPOAを破棄することを強く望んでいた。イス
ラエルは、米国のイラク侵攻の計画に対し、イラクを潰すならその後必ずイラン
も潰さないと、シーア派のイラクがイランの傘下に入り、イランが台頭して米国
の手に負えなくなって失敗すると指摘し、ブッシュ政権に、イラクの後にイラン
にも侵攻すると約束させた。ボルトンは、この約束を履行する事務方として動い
ていた。オバマは、イスラエルとの約束を反故にして、逆に、イランに侵攻しな
いという宣言であるJCPOAの核協定をイランと結んでしまった。オバマとイ
スラエルは仲が悪かった。

http://tanakanews.com/141027iran.php
イランと和解しそうなオバマ

 16年の大統領選挙で、オバマの後継の民主党政権を狙ったクリントンは
JCPOAを維持する姿勢だった。軍産やマスコミはクリントンを支援した。対抗
してトランプは、JCPOAを破棄すると、イスラエル(の代理人である財界人
シェルドン・アデルソン)に約束した(加えて、イスラエルがかねてから望んで
きた米大使館のエルサレム移転もやると約束した)。この約束により、トランプ
は米政界で強い力を持つイスラエルロビーの賛同を受け、クリントンを破って
大統領になった。

http://tanakanews.com/160511trump.htm
トランプ台頭と軍産イスラエル瓦解

 当選したトランプは、JCPOAを破棄する任務をやらせるため、イラン敵視
のプロであるボルトンを国務長官か安保担当補佐官に起用しようとした。だが、
軍産やマスコミはトランプを妨害するため、トランプ陣営がプーチンと結託して
ロシアのスパイをしているという濡れ衣のロシアゲートをでっち上げた。その影
響で、トランプはボルトンを起用できなくなり、国務長官は妥協の産物として軍
産系のティラーソンになった。トランプ政権就任後、スキャンダルはひどくなり、
安保担当補佐官だったマイケル・フリンが就任1か月で辞任させられ、軍産が
送り込んできたマクマスターが後任の安保補佐官になった。

http://www.nytimes.com/2018/03/22/us/politics/bolton-trump-hard-liners.html
With Bolton, Trump Creates a Historically Hard-Line Foreign Policy Team

 ロシアゲートを使って軍産がトランプ政権の中枢に入り込んできたが、政権内
にはトランプの要望に沿って、プリーバス首席補佐官の傘下などに、イラン敵視
のプロ(Ezra Cohen-Watnick、Derek Harvey、Rich Higginsら)が配置されて
いた。ボルトンも定期的にホワイトハウスに呼ばれてトランプとイラン敵視のやり
方について話し合い、イランにJCPOA違反の濡れ衣を着せることで米国が協
定を破棄するシナリオを昨年7月に練った。だが、これは挙行前に軍産側に察知
され、軍産側が米議会の共和党に手を回してトランプの減税など経済政策を妨害
するように仕向てトランプを譲歩させた。プリーバスは7月末に辞任させられ、
後任の首席補佐官として軍人のジョン・ケリーが軍産から送り込まれ、ケリーと
マクマスタがトランプの政策に事実上の拒否権を持つ体制が組まれた。8月には
バノンも辞めさせられ、大統領府は軍産がトランプを幽閉する「独房」になった。
ボルトンはこの時期、トランプとの面会を要請したがケリーに拒絶されたと言っ
ている。

http://tanakanews.com/170830trump.htm
トランプの苦戦

http://www.theguardian.com/world/2017/aug/28/iran-nuclear-deal-violations-white-house-search-intelligence
White House 'pressuring' intelligence officials to find Iran in violation of nuclear deal

http://www.ft.com/content/9ba83ab2-2e34-11e8-9b4b-bc4b9f08f381
John Bolton completes Trump’s America First goals

 だがその後、トランプは議会共和党と組んで経済政策を先に通す努力を続け、
減税もインフラ整備も財政赤字の増加も議会に可決させた。中国などとの貿易戦
争もトランプ流に開始した。これらの議会の協力が必要な経済事案を片付け、経
済政策で議会共和党を見方につけた後、トランプは今年2月から軍産への反撃を
再開した。FBIや司法省のロシアゲート捜査が、インチキなスティール報告書
に依拠していることを議会共和党に攻撃させつつ、3月に入り、ティラーソンを
辞めさせ、マクマスターも辞めさせて、トランプの言うことを良く聞くイラン敵
視のタカ派であるポンペオを国務長官に、ボルトンを安保担当補佐官に起用した。
このように、この1年間のトランプ側近の抗争的な人事の多くは、イランとの
協定を維持するか破棄するかという政権内の紛争の一部となっている。

http://tanakanews.com/180226dossier.htm
ロシアゲートで軍産に反撃するトランプ共和党

http://www.powerlineblog.com/archives/2017/08/john-bolton-on-how-to-exit-the-iranian-nuclear-deal.php
How to get out of the Iran nuclear deal - John Bolton

 トランプの念願かなって、ボルトンが安保担当補佐官に起用された。トランプ
の政策実行を妨害していたマクマスターやティラーソンは更迭された。ケリーは
沈黙することを条件に続投を許された(最近の記事で私は、ケリーとトランプが、
これ以上の人事異動をしないことで手打ちしたと報じられていると書いたが、
おそらくこの時すでにマクマスター辞任・ボルトン起用が秘密裏に決まっており、
それ以上の人事異動をしないという手打ちだったと考えられる)。次にイランと
の協定の90日ごとの見直し期限がくる5月12日までに、トランプはJCPOA
の破棄(米国の離脱)を決めるだろう。すでにイスラエルにそう伝えたと報じら
れている。

http://tanakanews.com/180320neocon.php
好戦策のふりした覇権放棄戦略

http://www.zerohedge.com/news/2018-03-11/trump-netanyahu-us-will-only-accept-iran-deal-if-significant-changes-are-made
Trump Tells Netanyahu: US To Withdraw From Iran Deal Unless "Significant" Changes Made

▼イスラエルにイランとの戦争をけしかけてしり込みさせる

 それで、次の問題は、トランプがJCPOAを離脱した後、イランに対してど
う動くかということだ。ボルトンの好戦的な姿勢から考えて、米国はイランを軍
事攻撃し、中東大戦争が始まるのでないか、という予測が容易に出てくる。イス
ラエルの03年以来の望みは、米国が、イラクに侵攻して政権転覆したように、
イランにも米軍を侵攻させて政権転覆することだ。イラクとイランの両方が国家
崩壊していれば、中東にイスラエルの敵がいなくなる(アラブ諸国は弱い。トル
コは味方につけられる)。

http://www.ft.com/content/4f15deb8-2c2f-11e8-a34a-7e7563b0b0f4
Israel ponders a new war in the Middle East

 だが、外交的な現実を見ると、トランプは別の方向に動いている。トランプは
イスラエルに、JCPOAの破棄を約束しただろうが、米国がイランを単独で軍
事攻撃して政権転覆する約束はしていないはずだ。就任後のトランプの中東外交
のやり方から見て、トランプはイスラエルとの間で、イスラエルとサウジアラビ
アと米国が協力してイランを倒す、もしくは、イスラエルとサウジが協力し合っ
てイランを倒すのを米国が支援するシナリオで合意している。

http://tanakanews.com/170628gaza.php
イランを共通の敵としてアラブとイスラエルを和解させる

 トランプは昨年5月に中東を歴訪して以来、イスラエルとサウジを「イラン敵
視連合」として和解させようとし続けている。両国の和解にはパレスチナ問題の
解決が不可欠だ。トランプはイスラエルの言いなりの中東和平案を作り、サウジ
に対し、その和平案をパレスチナ人に了承させろと求めている。この和平案でパ
レスチナ問題が解決したことにして、イスラエルとサウジを連合させ、その連合
体にイラン潰しを主導させ、米国がそこに協力するのがトランプのシナリオだ。
このシナリオによって、米国は永遠に解決しない中東和平の仲裁役をやらずにす
むようになるし、米国が単独でイランと戦争する事態も回避できる。パレスチナ
人の面倒を見るのは、米国のカネでなくサウジのカネになる。

http://news.antiwar.com/2018/03/23/trump-signs-new-bill-slashing-aid-to-palestinians/
Trump Signs New Bill Slashing Aid to Palestinians

 だが、パレスチナ人がトランプの和平案を拒否し続けているため、シナリオは
頓挫している。先日サウジのMbS皇太子が訪米し、その時に大統領府で、パレ
スチナのガザに人道支援を送る会議が、20カ国が参加して開かれた。だが、パ
レスチナの代表はボイコットして不参加だった。この会議には、イスラエルとサ
ウジの両方が参加しており、トランプ政権の方針を感じさせる。この会議の主催
者は、トランプが中東和平担当に任命した娘婿のジャレッド・クシュナーで、彼
はユダヤ人でしかもMbSと親しいのだが、最近ケリー首席補佐官に意地悪され
て機密文書を読める権限を剥奪される不名誉に遭っている。パレスチナが不参加
で、落ち目のクシュナーが主催したパレスチナ支援会議は、トランプ政権のイラ
ン敵視策を象徴している。

http://fpif.org/trumps-quiet-meeting-with-saudi-arabia-and-israel-portends-a-dangerous-collision-course-with-iran/
Trump’s Quiet Meeting with Saudi Arabia and Israel Portends a Dangerous Collision Course with Iran

(この会議には、ハマスと親しくガザを長く支援してきたカタールも参加し、ト
ランプがサウジとカタールを和解させたがっていることがうかがえる。とはいえ、
もともとサウジをけしかけて、仲間だったカタールを敵視させたのはトランプだ)

http://www.bloomberg.com/view/articles/2018-03-21/israeli-palestinian-peace-deal-is-alive-thanks-to-jared-kushner
Jared Kushner's Dreams of Mideast Peace Are Alive

http://tanakanews.com/170609qatar.htm
カタールを制裁する馬鹿なサウジ

 もし今後サウジとイスラエルがなんとか和解できたとしても、サウジとイスラ
エルの連合軍に米軍が加わり、3か国でイランを攻撃するといった事態にはなり
そうもない。イランは今、シリア政府軍に加勢するかたちで、シリア南部のイス
ラエル国境のすぐ近くに軍事展開している。イランの革命防衛隊(事実上の軍隊)
がヒズボラやシーア派の民兵団、地元のシリア政府支持の民兵団などを訓練し、
イスラエル国境沿いに展開させている。しかも、このシリアのイラン勢の上空の
制空権はロシアが握っている。

http://www.middleeasteye.net/columns/tensions-rise-neither-iran-nor-israel-want-war-1461986195
As tensions rise, neither Iran nor Israel want war

http://www.al-monitor.com/pulse/originals/2018/03/us-cedes-southwest-syria-jordan-israel-hedge-bets.html
Jordan, Israel hedge their bets in southwest Syria

 米イスラエルサウジとイランとの戦争が始まるとしたら、それは、米空母がイ
ンド洋からイラン本土にミサイルを撃ち込むのでなく、シリア南部において、イ
スラエルとイラン系軍勢との戦闘によって始まる。イスラエルの出方しだいでは、
ロシアがイランの味方をする。ロシアはすでにイスラエルに対し「イラン側が
先に攻撃するならイスラエルの味方をするが、イスラエルが先に攻撃するならイ
ランの味方をする」と通告してある。米国は、ロシアとの交戦を避ける。イスラ
エルは、リスクが高すぎてシリアのイラン系軍勢を攻撃できない。サウジは・・・
傭兵以外のちゃんとした軍隊を持っていない。

http://www.debka.com/russia-israel-will-defend-iran-attacks-also-defend-irans-presence-syria/
Russia to Israel: We will defend you if Iran attacks, but also defend Iran’s presence in Syria

http://www.debka.com/next-iranian-israeli-engagement-syria-due-late-april-early-may/
The next Iranian-Israeli engagement in Syria is due in late April, early May

 シリア内戦は、まもなくダマスカス近郊の東グータのテロリストの支配地をシ
リア政府軍が完全に奪還し、残るはイスラエルとイラン系が対峙するシリア南部
だけになる。トランプがイランとの核協定を破棄する5月には、シリア内戦も、
イスラエルとイラン系の対峙が焦点になる。アラブ諸国では「5月に中東大戦争
が起きる」という予測が流布している。実際には、2008年と同様、中東大戦
争は起こりそうで起こらない。

http://www.al-monitor.com/pulse/originals/2018/03/israel-us-iran-syria-palestinians-donald-trump-idf-nuclear.html
Israel prepares for 'May Madness'

http://tanakanews.com/080219mideast.htm
中東大戦争が近い?

http://tanakanews.com/080301gaza.htm
中東大戦争の開戦前夜

 米軍は、イランとの戦争に反対だ。シリアで米軍が戦い続けることにも反対だ
し、サウジの戦争に協力することにも反対だ。米軍は、トランプのイラン敵視の
シナリオに全面的に反対している。数日前の記事に書いたが、米軍の中東担当(
中央軍)のボーテル司令官は「米国はイランとのJCPOAの核協定を維持すべ
きだ」「シリア内戦はすでにロシアに支援されたアサドが勝っている」などと、
米議会で証言している。

http://www.haaretz.com/middle-east-news/top-three-stunning-admissions-from-the-top-u-s-general-in-the-region-1.5910066
Iran, Syria and Saudi Arabia: Top Three Stunning Admissions From the Top U.S. General in the Middle East

http://www.zerohedge.com/news/2018-03-02/army-major-explains-why-us-military-should-stay-out-iran
Army Major Explains Why The US Military Should Stay Out Of Iran

http://tanakanews.com/180320neocon.php
好戦策のふりした覇権放棄戦略

 トランプは大統領になる前、自分が出演するテレビドラマのシナリオ立案者も
やっていた。大統領になってからも、自分自身の役どころも含め、政治的な駆け
引きのシナリオ立案をして、ドラマ仕立てで演技を展開している感じだ。トラン
プの政治ドラマの出演者として見ると、好戦的な「濡れ衣戦争屋ボルトン」は興
味深い存在だ。英エコノミスト誌は「ボルトンはトランプのプロレスの『大工
carpenter』(引き立て役)だ」と書いている。トランプが描くシナリオの特徴
の一つは、今にも戦争が始まりそうな感じをどんどん煽り、人々が、もうやめて
くれと叫び出し、戦争で儲けてきた軍産が「戦争反対」を言い出す段になると、
急転直下、側近にも相談せずに和解交渉したりする。米朝会談は、そのシナリオ
で決まった(トランプが金正恩とどんな国際政治プロレスを演じるか見ものだ)。

http://www.economist.com/blogs/democracyinamerica/2018/03/thunder-bolton
Thunder Bolton - H.R. McMaster out, John Bolton in

http://www.theatlantic.com/international/archive/2018/02/israel-syria-iran-hezbollah-putin-assad/553217/
Russia Can Keep the Peace Between Israel and Iran

 イランをめぐる問題も、ボルトンを使って戦争を煽った挙句、イスラエルとサ
ウジがうまく和解できないとか、イスラエルがシリアでの戦争を尻込みするとい
った行き詰まりを経て、イラン側とサウジ、イスラエルとの兵力引き離し(和解
の手前)をトランプがロシアのプーチンに丸投げするなど、大方の予想と全く違
う展開になることがあり得る。トランプは最近、サウジに原子炉を買わせ、サウ
ジがイスラエルや(濡れ衣だけど)イランに対抗するかたちで核武装するように
仕向けている。これも、サウジのMbSを「極悪」な役回りに仕立てるトランプ
のシナリオ作りな感じがする。

http://www.zerohedge.com/news/2018-03-15/saudi-crown-prince-says-will-develop-nuclear-bomb-if-iran-gets-one-compares
Saudi Crown Prince Says Will Develop Nuclear Bomb If Iran Gets One; Compares Ayatollah To Hitler

http://news.antiwar.com/2018/03/23/bolton-appointment-looms-large-but-actual-policy-impact-still-unclear/
Bolton Appointment Looms Large, But Actual Policy Impact Still Unclear

http://news.antiwar.com/2018/03/21/trump-and-saudis-discussed-saudi-arabias-nuclear-ambitions/
Trump and Saudis Discussed Saudi Arabia’s Nuclear Ambitions



この記事はウェブサイトにも載せました。
http://tanakanews.com/180325bolton.htm
以上は「田中宇氏」ブログより
トランプ政治のやり方は従来の政治とは違います。従来の見方ですと間違いをしやすい
ことになります。                               以上

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