逝きし世の面影さんのサイトより
https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/290624b7e85cb0738597c763851215c4
<転載開始>
2018年11月03日 | 政治
『中間選挙を前に「華氏119」を公開したマイケル・ムーア監督の焦燥』11月02日 フォーブス ジャパン

マイケル・ムーア監督は、2016年7月トランプ大統領誕生をいち早く予想していた。本来、民主党支持者が多いミシガン州、ペンシルバニア州、オハイオ州、ウィスコンシン州の4州はアメリカの製造業の中心を担ってきたが、1970年前後から、より安い労働力を求めて生産が国外へと移され始めると、不況の波にさらされ、主要都市は空洞化。「ラストベルト(Rust Belt)」と呼ばれ打ち捨てられた製造機器を象徴している。
映画「華氏119」の監督である1954年生まれのマイケル・ムーアはラストベルトのミシンガン州の出身。地元紙のジャーナリストとして地域の盛衰を、身をもって体験してきた。
大統領選挙でも地元を歩き、人々のなかに明らかな変化が起きていることに気づく。それは、前国務長官であるヒラリー・クリントン候補よりも、実業家であり歯に衣着せぬ発言を連発するドナルド・トランプ候補のほうが、明らかに人気を博しているという現実だ。ラスト・ベルトの出身だからこそ、肌で実感できるものだった。
ブラックユーモアが炸裂する冒頭
マイケル・ムーアは、2004年に、9.11同時多発テロ以降のアメリカを鋭く抉ったドキュメンタリー「華氏911」を発表、カンヌ映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞したが、今回の作品は「華氏119」。
今回の「華氏119」はトランプが勝利宣言した2016年11月9日を指し、当選以降の、アメリカの実相を取り上げたドキュメンタリー。ブラックユーモアが炸裂する冒頭シーンが秀逸だ。
誰もがヒラリー・クリントンの当選を確信しているという映像が流された後に、まるであらかじめ予想していたかのように、トランプ当選の瞬間を捉え、クリントン候補の疲弊した表情や支持者たちの落胆が、まるでコメディのように描かれていく
「どうして、こんなこと(トランプ大統領誕生)になってしまったのか」。
トランプ大統領とは何者なのか、どのような存在であるのか。
マイケル・ムーア監督は2002年発表の「ボウリング・フォー・コロンバイン」でアカデミー賞長編ドギュメンタリー賞をはじめ、カンヌ国際映画祭特別賞、ベルリン国際映画祭観客賞など世界各地の映画賞を軒並み受賞して、一躍、時の人となった。
「ボウリング・フォー・コロンバイン」では、全米ライフル協会会長のチャールトン・ヘストンにアポなしの取材は有名。
その後ブッシュ大統領のノンフィクション「アホでマヌケなアメリカ白人」を執筆して全米ベストセラーに、「華氏911」や「シッコ」などドキュメンタリーを発表してきた。
今回の作品はお得意のアポなしの突撃取材は鳴りを潜めそのトーンはきわめてシリアスである。
「華氏119」は、11月6日の中間選挙をにらんで9月21日からアメリカで公開されている。
米中間選挙では、下院の全435議席と上院100議席のうち33議席が改選される。同時に、各州知事選挙も行われる。大統領任期のちょうど真ん中に行われるため、事実上、トランプ政権への信任投票ともなる。
(抜粋)
11月2日 Forbes
『今度の敵はメディア──マイケル・ムーア『華氏119』の説得力』2018年11月2日(金)ニューズウィーク日本版‏ @Newsweek_JAPAN

<『華氏911』で有名な「反トランプ派」映画監督のムーアが最新作で最大の標的にしたのは、トランプでもトランプ支持者でもなかった

マイケル・ムーア監督が、吠えた。
ムーアの最新作『華氏119』(日本公開11月2日)は、中間選挙を控えた今のアメリカを知るには格好の教材だ。
ムーアのヒット作『華氏911』をもじったタイトルの本作は、2016年11月9日、ドナルド・トランプが大統領選で勝利宣言をした「あの日」から始まる。前日である大統領選当日、ニューヨーク・タイムズ紙は投票が締め切られる直前の時点でヒラリー・クリントンの勝率を84%と予想していた。
トランプとクリントン、双方が「勝利演説」の場に選んでいたリベラル色の強いニューヨークでは、おそらくトランプ自身を含め「トランプ大統領の誕生」という未来を本気で思い描いていた人はほぼいなかった。ムーアのカメラは冒頭から、クリントン勝利を信じて疑わない、浮かれ気味のニューヨーカーたちの顔を次々と映し出す。

しかし日付が変わった11月9日午前2時半、「想定外」が起きる。当時ニューヨーク支局に勤務していた私は、タイムズスクエアの電光掲示板をニューヨーカーたちと一緒に呆然と見つめていた。まさかの、トランプ勝利。
ムーアが本作のタイトルに掲げたあの日、アメリカのリベラル層は「もう一つのアメリカ」が存在していたことを知った。「差別主義者」のトランプをアメリカが大統領に選ぶはずはないと信じていた人々は、「まるで裏切られたような気分だ」と語った。自分の母国に別の顔があったと知って、人間不信に陥ったような思いだ、と。
最新作でムーアがトランプのアメリカを描くと聞いて、彼がカメラを向けるのはもう一つのアメリカ、つまり「トランプ支持者」なのだと想像していた。アメリカの主要メディアが捉えきれなかった、トランプに票を入れた人々を主役に据えた映画なのだと。
だが蓋を開けてみると、これまでの作品で「敵」を滑稽なまでにこき下ろしてきたムーアが本作でターゲットにしたのは、トランプ勝利を見抜くどころかトランプ特需に沸いていた米メディア、ひいては有権者を幻滅させてきたクリントン夫妻やバラク・オバマ前大統領、そして民主党の既存勢力だった
(抜粋)
11月2日 ニューズウィーク

『何とも不思議なマイケル・ムーアの「華氏119」(日本公開11月2日)』

この『華氏119』は日本では11月2日に公開されていて、『クリントン支持者にしてみれば傷口に塩を塗られるような気持ちになるかもしれない。』とか、『保守寄りと言われるウォールストリート・ジャーナル紙は本作のレビュー記事で、「ジャーナリストではない」ムーアは、「映画の素材のほぼすべてを別の情報源から持ち出してきて、自分の『敵』をできる限り滑稽に見えるように編集した」と書いた。』とあり、マイケル・ムーア監督はトランプ大統領をヒトラーになぞらえているように描いている風に見えるが、実は本当の標的は180度逆にクリントンやオバマ、米民主党、リベラルメディアらしいのである。(★注、このニューズウィーク記事ですが『今度の敵はメディア──マイケル・ムーア『華氏119』の説得力』とのタイトルそのまま だったらしい)

『トランプ当選を予言した2人の監督が語る、アメリカのカオスと民主主義』2018年10月31日(水)ニューズウィーク日本版‏ @Newsweek_JAPAN

――マイケル、今回の映画を作ろうと思ったのはいつ?

<ムーア>トランプ政権の時代に突入して1年たった今年1月だ。人々は、トランプの頭がイカレているのではないか、精神に破綻をきたしているのではないかと心配したり、大統領になっても大したことは実行できていないと言って安心したりしていた。
私の見方は違った。トランプはイカレているというより、邪悪な天才と言ったほうがいいのではないかと思い始めていた。トランプはパフォーマンスにたけていて、その場の空気をうまく読み、人々の、とりわけリベラル派の精神をかき乱す方法をよく心得ていた。
抜粋)

『今回の中間選挙でもトランプ与党の勝利を密かに予測したらしいムーア』
★注、
このニューズウィーク記事も『今度の敵はメディア──マイケル・ムーア『華氏119』の説得力』とのタイトルそのままだった摩訶不思議な偽装記事らしいのである。


<転載終了>