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2019年8月22日 (木)

CIAと香港

CIAと香港
カテゴリ:カテゴリ未分類
 アメリカやイギリスは以前からクーデターの前段階として大規模な抗議活動を演出してきた。1991年12月にソ連が消滅した後、その抗議活動とプロパガンダでプレッシャーをかけ、体制転覆につなげる「カラー革命」もしばしば使われている。かつて、CIAは労働組合を抗議活動で利用していたが、中国では若者が使われているようだ。

 

 香港でも今年3月から大規模な抗議活動が展開されている。勿論、これもアメリカ政府と連携、3月や5月に活動の指導者、例えば李柱銘(マーチン・リー)がアメリカを訪れ、マイク・ポンペオ国務長官やナンシー・ペロシ下院議長らと会談している。

 

 香港は中国(清)がアヘン戦争で敗北して以来、侵略と犯罪の拠点として「発展」してきた。それを「民主化」と呼ぶ人もいる。すでにイギリスから中国へ返還されたことになっているが、イギリスやアメリカの支配システムは生きている可能性が高い。

 

 2014年9月から12月まで続いた「佔領行動(雨傘運動)」の際、李柱銘はワシントンDCを訪問、NEDで物資の提供や政治的な支援を要請している。そのほかの指導者には香港大学の戴耀廷(ベニー・タイ)副教授、陳日君(ジョセフ・ゼン)、黎智英(ジミー・ライ)が含まれ、余若薇(オードリー・ユー)や陳方安生(アンソン・チャン)も深く関与していた。黎智英はネオコンのポール・ウォルフォウィッツと親しいとも言われている。

 

 本ブログでは繰り返し書いてきたことだが、NEDは1983年にアメリカ議会が承認した「民主主義のための国家基金法」に基づいて創設された組織で、政府から受け取った公的な資金をNDI(国家民主国際問題研究所)、IRI(国際共和研究所)、CIPE(国際私企業センター)、国際労働連帯アメリカン・センターへ流しているのだが、そうした資金がどのように使われたかは議会へ報告されていない。その実態はCIAの工作資金を流す仕組みなのだ。ここに挙げた組織が登場したら、CIAの工作だと考えて間違いない。

 

 現在、ロシアではウラジミル・プーチン大統領の西側に対する忍耐強い政策に対する不満が少し前から高まっている。プーチンが支持されてきた大きな理由はボリス・エリツィン時代の新自由主義的な政策に対する怒り。別にプーチンが「独裁的」だからではない。そうした政策を速やかに捨て去り、西側による軍事的、あるいは経済的な挑発や攻撃に対して強く出ろというわけである。

 

 そのロシアより10年ほど前から新自由主義的な政策を導入したのが中国。この政策の教祖的な存在であるミルトン・フリードマンは1980年に中国を訪問、レッセフェール流の資本主義路線を採用させ、88年には妻のローザと一緒に中国を再び訪れ、趙紫陽や江沢民と会談している。

 

 新自由主義は鄧小平、胡耀邦、趙紫陽を軸に進められたが、フリードマンが中国を再訪した当時、すでに労働者たちから新自由主義に対する怒りが噴出し、中国政府も軌道修正せざるをえなくなる。

 

 それに対し、新自由主義的な政策の継続を求める学生が抗議活動を展開、それを理由にして胡耀邦が1987年に総書記を辞任させられ、89年には死亡した。そして天安門広場での大規模な抗議活動につながるわけだ。その当時、カラー革命を考え出したジーン・シャープも中国にいたのだが、中国政府は国外へ追放している。

 

 1989年にホワイトハウスの主が交代している。新しい主はジョージ・H・W・ブッシュ。ジェラルド・フォード政権が実行したデタント派粛清の一環として1976年1月からCIA長官を務めた人物。ロナルド・レーガン政権では副大統領として安全保障(秘密工作)分野を指揮していた。

 

 大統領になったブッシュは中国駐在大使に個人的に親しいと言われるCIA高官のジェームズ・リリーを任命。ふたりとも大学で秘密結社のスカル・アンド・ボーンズに所属していた。キャンパスでCIAにリクルートされた可能性が高い。

 

 1989年6月に天安門広場で学生が虐殺されたと西側の有力メディアは主張しているが、そうした事実がなかった可能性が高いことは本ブログで繰り返し書いてきた。天安門広場から少し離れた場所で治安部隊と衝突した人びとはいたのだが、その大半は労働者で、学生と主張は違った。この衝突では双方に死傷者が出ている。

 

 中国では鄧小平がアメリカと一線を画し、カラー革命は押さえ込まれたのだが、ソ連ではミハイル・ゴルバチョフが1991年夏まで欧米信仰を捨てず、ボリス・エリツィンによるソ連解体へつながった。

 

 アメリカには限らないが、分割統治は支配の基本である。人種、民族、宗教、宗派、思想、性別などを利用して分断し、対立させ、支配者へ矛先が向って階級闘争へ発展しないようにするわけだ。

 

 アメリカの支配者は中東を細分化する計画を持ち、それを実現しようとしてきた。アラブ統一を掲げたエジプトのガマル・ナセルを西側の支配者が憎悪した理由もそこにある。当然、中国の細分化も考えているはずだが、それを口にした日本の政治家がいる。石原慎太郎だ。この人物は口が軽いようで、どこかで聞いた話を自慢げに話すのが好きらしい。

 

 

 石原は2000年4月、ドイツのシュピーゲル誌に対し、中国はいくつかの小さな国へ細分化する方が良く、それは可能性があるとしたうえで、そうした流れを日本は精力的に促進するべきだと語っている。日本はともかく、アメリカとイギリスは精力的に動いている。香港におけるアメリカ政府の工作も中国細分化策の一環だろう。

 

 

 

 

以上は「櫻井ジャーナル」より
アメリカの常套手段です。デモの報道には騙されない事です。以上

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