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2022年9月 1日 (木)

★自滅させられた欧州

★自滅させられた欧州
ーーーーーーーーーーー

 

ウクライナ戦争は、欧州を自滅させた。今年2月末にロシアがウクライナ

侵攻を開始したとき、米国の最上層部である諜報界は、石油ガス輸入停止

など厳しい対露経済制裁を行えばロシアは短期間で経済破綻し、ウクラ

イナでの露軍の稚拙な作戦展開と相まって、ウクライナや欧米の勝利と

プーチン政権の崩壊を実現できると自信満々だった。EUや独仏の上層部は

その見方を軽信し、米英主導の対露制裁とウクライナ軍事支援に全面的に

乗った。だが米諜報界は、米国覇権・欧米支配の体制を自滅させたい隠れ

多極派に乗っ取られており、対露経済制裁とウクライナ支援でロシアを倒

せるというシナリオは、欧米とくに欧州を自滅させるため
の歪曲話だった。

 

https://tanakanews.com/220326russia.htm
ロシアが負けそうだと勘違いして自滅する米欧

 

https://tanakanews.com/220515intel.htm
米諜報界を乗っ取って覇権を自滅させて世界を多極化

 

欧州経済はロシアからの石油ガスに強く依存している。代わりの輸入先

の開拓には10年以上かかる。ロシアからの輸入を止めたら欧州経済は

破綻に瀕する。欧州の上層部はそれに気づき、ロシアからの石油ガス

輸入を止めると口で言いつつ実は輸入を続けるというウソ戦略をとった。

だが同時に欧州は、米国の言いなりでウクライナに兵器を送り続ける

などロシア敵視を続けたため、ロシアは報復として欧州に石油ガスを

送る量を減らし続けた。ロシアから欧州への天然ガスの最大の輸送路

であるノルドストリーム1パイプラインは先日の定期点検後、流量が平


常の20%にまで減らされた。欧州はロシア敵視をやめず、深刻な

天然ガス不足が今後も続くことが確定的だ。欧米の指導者や分析者の

中には、これで欧州の対露制裁の失敗が確定したと宣言する者たちが

増えている。ハンガリーの親露的なオルバン大統領などがそうだ。

 

https://www.ronpaulinstitute.org/archives/featured-articles/2022

/july/27/ukraine-is-losing-the-war-and-so-is-europe/
Ukraine Is Losing The War... And So Is Europe

 

https://www.aljazeera.com/news/2022/7/23/hungarys-orban-

says-eu-sanctions-on-russia-have-failed
Hungary’s Orban says EU sanctions on Russia have failed

 

米諜報界は傘下の米英マスコミを使ってウクライナ戦争の報道を

歪曲し、ロシア軍が惨敗して自暴自棄になって街区の破壊や市民の

殺戮などの戦争犯罪をガンガンやったかのような話が世界に流布した

だが実際のロシア軍は、当初から現在までウクライナでの作戦を成功

裏に進めており、街区の破壊も市民の殺害も最小限にとどめている。

国連によると、ウクライナ市民の戦死者数は、開戦から5か月近く経

った7月12日にようやく5000人を超えた。毎月平均千人ずつしか市民

が死なない戦争は珍しい。露政府が「戦争」でなく「特殊軍事作戦」

と呼んでいるのは理解できる。米国はイラクやアフガニスタンで開戦

から5か月間で10万-20万人ぐらいずつ殺した。ロシアは、最終的に

ウクライナを自国の傘下に入れたいので、街区破壊や市民殺害をできる

だけやらない作戦を遂行し、成功している。

 

https://www.usnews.com/news/world/articles/2022-07-12/civilian

-toll-in-ukraine-conflict-passes-5-000-mark-un-says
Civilian Toll in Ukraine Conflict Passes 5,000 Mark, UN Says

 

https://tanakanews.com/220728russia.php
資源の非米側が金融の米国側に勝つ

 

ウクライナの街区を破壊したのは露軍でなく、ウクライナ軍内の

アゾフ大隊など極右民兵勢力だ。ウクライナ市民の半分かそれ

以上は、ロシアを敵視していない親露派か中立派だ。ロシア敵視

の極右民兵団はロシアを敵視しない自国民を嫌悪し、街区の破壊や

市民の殺害を積極的に展開し、それをロシア軍の仕業だとウクラ

イナ当局が言い、米国側のマスコミが鵜呑みにしてロシアを極悪に

報道し、多くの人が報道を軽信した。破壊や殺戮の戦争犯罪を犯

したのはロシアでなく、ウクライナの極右民兵団と、極右を背後

から操ってきた米英諜報界である。

 

https://tanakanews.com/220429baud.htm
ウクライナ戦争で最も悪いのは米英

 

https://tanakanews.com/220619ukrain.htm
すでに負けているウクライナを永久に軍事支援したがる米国

 

ソ連崩壊で独立したウクライナには、露軍港があるクリミアやドン

バスなどロシア系の領域がいくつもあり、ウクライナがロシア敵視

になるとロシアの安全保障が脅かされる状態だった。それを知りつ

つ米英は2014年にウクライナを転覆して反露な極右政権を作り、

ドンバスでの殺戮や、クリミア露軍港使用禁止策をやらせた。

ロシアがウクライナを奪還しようとするのは正当防衛だった。

2014年からの全体をウクライナ戦争としてみると、侵略者は

米英である。ロシアは悪くない。

 

https://tanakanews.com/220421kramatorsk.htm
濡れ衣をかけられ続けるロシア

 

https://tanakanews.com/220413russia.htm
まだまだ続くロシア敵視の妄想

 

欧州の上層部は、このようなウクライナ戦争の真の構図を知って

いたはずだが、NATOとしての対米従属の国是を重視し、米国が

敷いた善悪逆転のロシア敵視路線に乗った。それでNATO・米国側

が勝ってロシアを譲歩させられるなら、それでも良かった。しかし

実のところ、ウクライナ戦争での米国側楽勝のシナリオは最初から、

米諜報界の隠れ多極派が仕掛けた落とし穴であり、その路線に入り

込んだ欧州は案の定、経済と安保の両面でひどく自滅させられ、

経済が大不況への道をたどり、市民の多くが窮乏生活を強要され

始めている。

 

https://tanakanews.com/220530german.php
ドイツの失敗

 

https://tanakanews.com/220712economy.php
ロシア敵視が欧米日経済を自滅させ大不況に

 

ウクライナの極右政権を軍事支援し、ロシアを経済制裁して潰そう

とする策は、最初からうまくいかない詐欺的な策だった。欧州が

それに乗ったのは馬鹿だった。ロシアは今後、ウクライナで実質的

な占領地をさらに拡大していく。すでに露軍がウクライナ軍を追い

出してウクライナからの分離独立状態が確立したドンバス2州だけ

でなく、その周辺のロシア系住民が多い地域でも住民投票を行い、

ウクライナからの分離独立を進めていく。いずれ、ドンバスから

沿ドニエストルまでのウクライナ南部の全体が、ノボロシアとして

ロシアの影響下に入れられていく。それを止める方法はもうない。

米露核戦争に発展しかねないので、米軍が直接ウクライナに出てい

くことはない。米軍が出ていかないので、ロシアの動きは止められない。

 

https://tanakanews.com/220425novorussia.htm
ノボロシア建国がウクライナでの露の目標?

 

https://www.zerohedge.com/geopolitical/ex-cia-ray-mcgovern

-media-miss-major-moves-russia-ukraine
Media Miss Major Moves On Russia-Ukraine

 

ウクライナは、東部と南部をロシア側に取られていく。残された

ウクライナ西部は、歴史的にポーランドとのつながりが深い地域だ。

ウクライナのネオナチなど極右勢力の支持者は、もともと親ポー

ランドの西部に多かった。ウクライナの極右政権は2月の開戦後、

ポーランドの傘下に入る傾向を強めている。ウクライナとポーランド

の政府は相互の人的な行き来を自由化しており、ウクライナ西部は

ポーランドに編入されていく感じだ。ロシアがウクライナの東部と

南部を取ったら、ポーランドが残りのウクライナ西部を併合し、

ウクライナという国がなくなってしまう可能性がある。プーチンの

側近であるロシアのメドベージェフ元大統領が「今の事態(戦争)

が終わるときウクライナはなくなっているかもしれない」と言っ

ている。もしくは、小さくなったウクライナがポーランド傘下の

国として残るかもしれない。

 

https://www.rt.com/news/559803-rada-law-poles-status/
Ukrainian MPs approve ‘special status’ for Poles

 

https://tass.com/politics/1482791
Ukraine may disappear from world map ‘as a result of current

events’ - Medvedev

 

どちらにせよ、欧州など米国側が開戦時に軽信していた「ウクライナ

がクリミアを奪還し、プーチンのロシアが潰れる」というシナリオ

の実現性は、すでに確定的にゼロになっている。米国側はもうロシア

に勝てないのだから、ロシアを経済制裁して石油ガスの輸入を止め

続ける意味もない。ロシアは、米国側に輸出していた石油ガスを

インド中国など非米側に輸出できるので経済制裁が続いてもかま


わない。困っているのは、石油ガスが足りなくなっている欧州など

米国側の方だ。欧州がロシアの石油ガスの輸入を止め続けると、

欧州自身の経済の自滅がひどくなり、社会や政治も崩壊していく。

制裁を続けても、ロシアの拡大とウクライナの縮小は止められない。

むしろ欧州が対露制裁をやめて、ロシアと和解して石油ガスの輸入

を再開するとともに、ロシアとウクライナの間を仲裁すれば、ロシア


はこれ以上ウクライナでの支配地を拡大せず、ウクライナの領土が

これ以上削られずに平和を実現できるかもしれない。欧州は、ロシア

敵視をやめることで石油ガス不足を解消でき、経済社会政治の自滅

も防げる。

 

https://tanakanews.com/220604ukrain.htm
ロシアの優勢で一段落しているウクライナ

 

https://tanakanews.com/220525hybrid.htm
複合大戦で露中非米側が米国側に勝つ

 

しかし、この方法も多分うまくいかない。欧州(EU、独仏)がロシア

敵視をやめると、米英とウクライナが欧州を猛然と非難し、敵視すら

開始する可能性がある。ウクライナの極右政府は米英の傀儡であり、

欧州の言うことなど聞かない。ゼレンスキーはドイツを馬鹿にしている。

EUの中でも、ポーランドやバルト三国などはロシア敵視をやめること

に強く反対する。独仏がロシア敵視をやめようとすると、その時点で

米英と鋭く対立してNATOが崩壊し、ポーランドなども反対してEUも

内部崩壊する。この崩壊によって米国側の全体が弱体化し、米国覇権

の低下と露中の台頭・多極化に拍車がかかる。独仏が米国覇権や欧米

優位の世界を壊し
たと非難される。

 

https://www.rt.com/news/559700-us-eu-gas-gazprom/
US fears for EU unity amid gas cuts

 

https://www.zerohedge.com/geopolitical/how-russian-gas-freeze

-would-curtail-european-gdps
How A Russian Gas Freeze Would Curtail European GDPs

 

そもそも、独仏やEUの上層部、政界官界マスコミなどエリート層には、

米諜報界の傀儡勢力がたくさんいて、その傀儡たちが、欧州がロシア

敵視をやめようとすると猛反対して阻止する構図ができている。欧州

は米諜報界に入り込まれ、そもそもロシア敵視をやめることなどでき

ない。欧州がロシア敵視をやめるとしたら、それは今後もずっと欧州

がロシア敵視を続けてロシアからの石油ガス輸入が止まり続け、欧州

の経済社会政治が今よりもっとひどく自滅していき、独仏など欧州


各国で次々とエリート系の政権が選挙で転覆され、エリート支配を

壊すポピュリストたちが政権を取って、その後の長いエリート層と

の政争に勝ってからだ。そこに行き着くまで何年かかるのかわから

ない。その間に米国の政治崩壊や金融バブル崩壊も起こりうる

(日本はずっと自民党政権で安定し続けているだろうが)。

 

https://tanakanews.com/220702ukrain.htm
日米欧の負けが込むロシア敵視

 

https://www.zerohedge.com/energy/european-gas-jumps-russia-

reduces-nord-stream-flows-further-one-fifth-capacity
European Gas Soars As Russia Throttles NS1 Flows To just 20% Of Capacity

 

先日、ドイツの左派(SPD)のシュレーダー元首相がロシアを訪問し、

ロシア側(プーチン?)と会談してロシアから欧州へのガス輸出の

再増加をお願いしている。シュレーダーは親露派で、ノルドストリーム

のパイプライン建設計画の推進者だった。彼は、2月のウクライナ開戦後、

ドイツや欧州のエリート層全体が強烈なロシア敵視を開始した後も

「欧州はロシアの石油ガスなどが必要だ」と言って親ロシアを貫き、

欧州のマスコミ権威筋などから猛烈に非難されても態度を変えなかった。

今後、欧州のエリート層がロシア敵視をやめられずに経済社会政治


の自滅が加速していくと、シュレーダーのような親露派の出番が再び

出てくる可能性が増す(安倍晋三のように殺されなければ)。

左派エリート政党であるSPDがシュレーダーの親露路線を再び受け

入れれば、ドイツはポピュリスト政権にならずに親露派に転向(出戻り)

しうる。

 

https://www.euractiv.com/section/energy/news/german-ex-chancellor

-schroeder-in-moscow-putin-meeting-possible/
German ex-chancellor Schroeder in Moscow, Putin meeting possible

 

https://tass.com/world/1485083
Ex-German Chancellor Schroeder arrives in Russia for talks on

gas supplies

 

どのような道をたどるにせよ、そこまで行くにはかなり時間がかかる。

欧州は、今よりもっと崩壊しないと対露制裁をやめられない。ロシア

が早くウクライナで支配地を拡大し、ウクライナがロシアとポーランド

に分割されて国家消滅するのが早いと、欧州など米国側がロシア敵視に

見切りをつけるのも早くなる。展開が早いと、米国覇権・欧米優位体制

の崩壊があまり進まないうちにウクライナ戦争の構図が終わり、米国覇権

が温存されてしまう。プーチンも米多極派も、それを望んでいない。

プーチンはおそらく、米国覇権・欧米優位の体制が完全に壊滅するまで

ウクライナ戦争の対露制裁が続き、中途半端でなく完全に多極型の世界が


出現することを望んでいる。だからロシアは、ウクライナでの軍事作戦

をできるだけゆっくり進め、米国側が対露制裁を続けて自滅していく

ウクライナ戦争の構図をできるだけ長引かせている。ウクライナ戦争

の構図は、少なくとも来年まで続く。3年ぐらい続くかもしれない。

 

https://tanakanews.com/220624russia.htm
プーチンの偽悪戦略に乗せられた人類

 

https://www.zerohedge.com/geopolitical/russia-will-now-help

-ukrainians-get-rid-regime-lavrov-says
Russia Will Now Help Ukrainians "Get Rid Of Regime," Lavrov Says

 

プーチンは米国覇権の崩壊と多極化を望んでいる。その方がロシアが

封じ込められず、発展するからだ。米国の資本家層の意を受けた米諜

報界の隠れ多極派も、世界の非米側の地域が発展できる多極化を望ん

でいる。プーチンと米多極派がどの程度結託しているかはわからない。

相互に連絡をとらなくても多極化を進められる。欧州は、今回の

ウクライナ戦争の前から、非現実な地球温暖化への対策としての

自滅的なエネルギー政策の強要(効率的な化石燃料の禁止と、

非効率な自然エネルギーの拡大)、新型コロナ対策としての都市閉鎖

の超愚策をやらされるなど、米諜報界がマスコミ権威筋やエリート層

を巻き込んでやらせたいくつもの謀略によって、経済的に自滅させら

れてきた。米国だけを潰しても、欧州など同盟諸国が米国を助けて

覇権を維持してしまうので多極化できない。欧州と米国を同時に潰す

ことが必要だ。そのための欧州自滅策として、ウクライナ戦争の対露
制裁はとてもうまくいっている。

 

https://tanakanews.com/220630russia.php
制裁されるほど強くなるロシア非米側の金資源本位制

 

https://tanakanews.com/220509iyagar.htm
ひどくなる大リセット系の嫌がらせ

 

 

この記事はウェブサイトにも載せました。
https://tanakanews.com/220730europ.htm
以上は田中宇氏ブログ」より

米国に振り回される欧州が良く分かります。日本も同様です。以上

 

 

 

 

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